ありがとう。いただきます。 ( 居間のできるだけ暖かい場所を探して段ボールを床に下ろす間に、食卓には次々と料理が並べられ。毎度のことながら匂いも彩りも栄養バランスも良い夕食に感心しつつ卓に着くと、妻への感謝と両手を合わせて食前の挨拶を。最初にほうれん草のお浸しへと箸を伸ばせば、よく味の染みたそれに微かに口角を上げて ) ――今日も美味いな。