語り手(スレ主) 2023-01-19 18:17:24 |
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>リリア、ALL
【カプチーノ・ベーカー/テネリタス(広場)】
「……落ち着かねえ」
広場を歩きながら、黒猫の獣人、カプチーノは呟いた。面倒くさがり故に普段は家にひきこもってばかりいる彼だが、家にある本を全て読んでしまったため、新しい本を買いに仕方なく外に出た次第である。外を出歩くのは好きではなく、さっさと用を済ませて帰ろうと思った時だった。
自称戦士の人間「おい、そこの獣人さんよぉ」
「はい?」
不意に呼び止められ、ややめんどくさそうにふりむくカプチーノ。見れば、フードをかぶった人間が、こちらを見下ろした。それを見たカプチーノは、思わずうわ、とげんなりした声をあげる。
(ルメンクスの人間のやつらがたまにテネリタスの住民を襲うのを聞いてたけど…まさか自分に絡んでくるとは……だから外に出るの嫌なんだよなあ……)
自称戦士の人間「お前、金持ってるか?本当だったら悪い魔物を退治するのが戦士の役目だが、俺は優しいんでなあ…金渡してくれたら、見逃してやんよ」
(しかも、金目的かい…最近、魔物退治の過激派の中にも、魔物退治を口実に金を奪おうとする人間も出始めたからなあ…やれやれ、魔物よりよっぽど厄介だよ)
人間にたいしてそこまで悪い感情を持たないカプチーノだが、面倒事にあうのをなによりも嫌う。怖いわけではないが、早くこの状態から逃げたい、と思いながら、どうしたものかと辺りを見回した。
【リリアさんに絡ませていただきます!モブを勝手に出しましたが、好きに追い払って構いません】
>カリア、魔理沙
【エマ・ルメンクス/ルメンクス(市場)】
「……はい、構いません」
こちらに気づいた様子の金髪の魔法使いの少女に、「あいつを呼んでからでもいいか?」と聞かれれば、静かに頷く。すると、その直後に先程の男性がこちらに来た。
申し訳なさそうにする男性に対し、エマは笑みを浮かべる。
「私は大丈夫です。それよりも、何かありましたか?なにやら急いでいらしたようですが…」
先程の周りが見えないほど慌てた様子で走っていたことから、余程の緊急事態なのだろうと思いながら、男性に尋ねた。
>原田、小鳥遊、沖田
【ルーク・ウィリアムズ、アーロン/ルメンクス(森)】
_ドゴォッ!
ルーク「いって!?」
蹴り飛ばされるような痛みに、グレーのコートを着た青年、ルークはそんな声を上げながら飛び起きる。その直後、辺りを見回せば、見慣れない景色に目を見開かせた。
ルーク「ここ……どこだ?」
アーロン「ったく、やっと起きたかルーク。いつまでも呑気に寝てやがって」
ふと、頭上から聞きなれた声がした。見上げると、目付きが鋭いオールバックの青年、アーロンが、仁王立ちでこちらを見下ろしている。
ルークは慌てて立ち上がり、アーロンに向かって声をかけた。
ルーク「アーロン!どうして……というか、起こすならもう少し手加減してくれよ!わざわざ蹴飛ばさなくても……」
アーロン「何回も呼んだし揺すったわ。起きないてめえが悪い」
ルーク「うぐ、それはまあ、悪かったよ……それより、ここはどこだろう…?僕、リカルドで仕事をしてたはず…」
素っ気なく返され、アーロンに対する抗議を諦めたルークは、再び周りを見渡しながら、アーロンに対してこの場について尋ねる。アーロンはそれに対し、「あぁ」と声を上げた。
アーロン「俺も、ハスマリーで紛争中の軍に突撃しようとしたんだが、いつの間にか気を失ってたみたいでな…んで、起きたら森の中だ。一体何がどうなっ……ん?」
そこまで言ったところで、アーロンはなにかに気づいたように言葉をとめた。
アーロン「……誰かいやがる」
ルーク「えっ?…本当だ。この近くに住んでる人かな?」
アーロン「さぁな、敵かもしれねえ」
ルーク「とにかく、話しかけてみよう。なにかわかるかもしれない。すいませーん!」
ルークは大声をあげながら、人がいる方へ駆け出した。アーロンはその後を追うように走り始める。
【原田さんたちに絡ませていただきます!よろしくお願いします!】
>バチキン、シグキン
【セル/テネリタス(森)】
こちらに近づくふたつの存在。近づくにつれて、その正体がはっきりしてきた。白くのっぺりした、初めて見る種族だった。1人はこちらに対し攻撃しようとしたようだが、もう1人に止められたようだ。
(……初対面でいきなり化け物呼ばわりか。まあ、今に始まったことではないが)
こちらに近づいた生き物たちの声に耳を傾けながら、セルはそんなことを考えていた。自分には幼体を含めて4つの携帯があるが、いずれも人間には程遠い姿であるため、化け物呼ばわりされることはしばしばあった。その為、化け物呼ばわりされてもそれほどきになることではない。それよりも気になるのは……。
(……初めて見る生き物だな。人間ではないようだが……宇宙人の類か?まあ、私にはどうでもいいことだが…)
白くのっぺりとしたふたつの生き物を見ながら、セルはこの生き物の正体について考える。彼らが何者であれ、自分には関係ないと思いつつ、初めて見た存在には全く気にならないわけではないようだ。
さて、そんな彼らはどうやらこちらを警戒している様子である。
話しかけないのであれば、こちらから話しかけようか。そう思いながら、セルは2人に歩み寄った。
「……貴様ら、人間ではないようだが……この辺りに住むものか?であれば、情報を提供してくれるとありがたいのだが」
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