語り手(スレ主) 2023-01-19 18:17:24 |
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【光ノ国_ルメンクス〈宿屋〉[夏菜子、カリア]】 ??>アルファ06|エマ|魔理沙|デイジー|リリィ|千鶴|宿屋ALL
カリア「あっ、そうなんですね…なるほど。
戦争…か、それで俺達が呼ばれたんですね。」
夏菜子「せんそう…?よくわかんない…」
カリア「簡単に言うとだな~…ルメンクスっていう国の人とテネリタスって国の人の喧嘩を止めなくちゃいけないんだ。」
夏菜子「ケンカしてるの!?じゃあダメって言って止めないとダメだね!」
カリア「…そうだね。」
エマからの話によると、まだ姫の立ち位置らしく、女王には即位していない、と話されカリアはなるほど、と頷く。
まだ姫である段階で戦争(になる可能性がある)問題とはなかなか可哀想な話である。
過去に戦争を起こしていた時期があった程不仲であると言う「ルメンクス」と「テネリタス」の関係。
戦争が終わり平和な日々が続いていたが、ルメンクスの民がテネリタスを襲うことが多々起きており、その逆も然り。
このままではまた戦争が起きてしまう、と胸を抑えるエマの様子を見て、呼ばれてしまったのもそうだが、困っている人を見過ごせないカリアは協力する他ないな、と心の中で決意した。だが、問題は__
夏菜子はカリアに不安そうな顔を向け、エマが何を言っているのかよくわからない、という表情をしながら首を傾げている。無理もない、学校に行っていない彼女からしたら勉強などずっとしていないのだ、もう社会の内容は殆ど覚えていないだろう。勉強させれば吸収は早そうだが__
生きるだけで、精一杯である今の状況。カリアは、ここに来る前の生活を思い出して夏菜子にバレないように顔を背け、唇を噛み締める。
夏菜子が不安そうな顔をしている以上とにかく安心させないといけない。
いつも通りの笑顔を浮かべ、簡単に説明する。
喧嘩を止めなくちゃいけない、と話すと、夏菜子はびっくりしたように目をぱちぱちさせて、喧嘩してるなら止めないといけない、と真面目そうな顔をして意気込んでいる。
カリアは、不安を抱えていた。自分の子供が、もし最悪な状況に巻き込まれたら__それを考えるだけでも恐ろしい。
呼ばれた以上は仕方ないのかもしれないが、だからといって酷ではないだろうか…子供を、年端のいかない女の子まで、この世界に強制的にと言えば失礼に当たるが、連れてこられてしまったのだから。
かといっても自分だけ連れてこられても、夏菜子が飢え死にするかもしれない。
魔術師も、きっと判断に苦悩した筈だ__いや、そこまで考えていただろうか?
とはいえどう頑張って考えても、必然的に、両方呼ばれるのは仕方がないことなのだ。
そうするほどにこの国は今、危機に陥っているのだ。
もし夏菜子が死ぬような思いをすることになるのならば、自分の身を犠牲にしてでも__
もう、失いたくない。守るべきものを守り通したい。
そうすればきっと__
不安そうな表情を浮かべていることに気付かず、そう考えていると__
夏菜子「お父さん?だいじょーぶ?」
カリア「え?あぁ…大丈夫だよ。」
どうやらまた自分は考え事をして黙り込んでいたらしい。
ずっと夏菜子は話しかけていたのか、服を掴んで引っ張ったりしていたようだ。
大丈夫だ、と頷く。
…考えていたってしょうがない。
とにかく今は話を聞かなくては、とカリアは思い体勢を整える。
真剣な様子で両者共に頷きながら話を聞いており、話の続きを待っていて。
【闇ノ国_テネリタス〈市場〉[シグキン、バチキン]〔ラパン〕] ??>セル|ミエル|市場ALL
シグキン「おい!そっちじゃねーぞ!?って、セル!おい!」
バチキン「ちょっと待ったバチーー!置いてかないでー!」
シグキン「待てバカ!お前まで迷子になったらどーすんだよ!」
ラパン「…一回人混みから外れたほうがいいかもね。端に寄ろう。」
シグキンはミエルが自分達とは逆方向に進もうとしているのを見て大声をかけるが、恐らく騒音と距離的に聞こえていないだろう。
セルが先に飛び出していったのを見て、バチキンも慌てて走ろうとするがシグキンはバチキンの腕を掴む。
バチキンのことだ、つられて迷子になる可能性が高い。そう思ったシグキンは相手にもそのまま自分の思いを伝える。
ラパンは一度人混みから外れた方がいい、と発言してシグキンとバチキンも一度人混みから外れ、端の方へ移動する__
シグキン「はぁ…ったく、めんどくせぇな…」
バチキン「あの二人、ちゃんと合流できるバチかねえ~…」
キノコの住民「あれ~?案内人じゃないか~。ここに何の用?」
ふと、端の方で二人を待っていると突然教育番組で見るようなキノコに顔がついた、メガネをかけている小さな魔物がこちらへ話しかける。
ラパンはそれに気付くと「やぁ~。」と返事を返す。どうやらラパンに対していったようで、二人は少々驚きながら「あんないにん?」と復唱する。
ラパン「迷った魔物とかに道案内してたらなんかそう言われるようになっちゃったんだよね~」
と、本人はやや照れ顔で答える。
シグキン「なんか…すげえなお前…」
ラパン「いやぁ照れるねえ。」
キノコの住民「誰かを待っているのかい?」
バチキン「ミエルが迷子になっちゃったんだバチ、それをみてセルが追いかけていっちゃって…」
キノコの住民「ああ、市場は混んでるからねぇ…よくあることだよね。」
シグキン「そういうお前は何しにきたんだ?」
キノコの住民「ラパンを見かけたから話しかけようと思って!」
シグキンにすごいと言われさらに照れるラパン。
キノコの住民はそんな様子を不思議そうに眺めた後、誰かを待っているのかと聞き、バチキンは困り顔で事の顛末を説明すると、キノコの住民は困り眉で笑いながらよくあることだ、と話す。
シグキンに何をしにきたのか、と聞かれると、どうやらこのキノコの住民はラパンの知り合いの様子。
「話しかけようと思った」と、お互い他愛もない話をしながらシグキンとバチキンは二人を待っている様子で。
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