語り手(スレ主) 2023-01-19 18:17:24 |
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【光ノ国_ルメンクス〈市場→住宅街〉[夏菜子]〈市場〉[カリア]】
(/投稿する前に気付きました。
夏菜子ちゃんの容姿載せ忘れてましたすみません!!!(スライディング土下座))
〔容姿:癖毛がつよくやや散り気味のボブ。髪色は綺麗なエメラルドグリーンに近い色をしており、下辺りにつれて水色が強くなっている。整った前髪をしており、左側にハートの髪飾りをつけている。黄色のTシャツには胸元にピンクのリボンがついており、目の色は左目が黄色、右目が緑色のオッドアイ。黄色いスカートを履いており、先端が緑色。虹色の靴下、水色のブーツにはピンクのリボンがついている。〕
〔もっと詳しく容姿を知りたい場合はこちら↓
https://d.kuku.lu/3faa070fc 〕
>ALL
カリア「…ん…んん!?」
目を開けて気がつくと、立ち尽くしていた。
ここはどこだ?昨日まで家にいた筈だが…見知らぬ光景、一体どうしてこんな所に?
動揺しつつもふと耳をすませば騒音が聞こえる。
辺りを見渡すと、少し歩くほどの距離がある賑わった場所を見つめると沢山の人々。
いろんな人たちがあちこち行き来しているようで、物が売られている為市場だろうか?と考えつつも、1番大切な存在である義理の娘、夏菜子の存在を探すと、すぐ近くで倒れている。
心配して駆け寄ると眠っているだけのようだ。ホッと安心しつつも、とりあえず探索する為に起こさなくてはと思い、彼女の身体を優しく揺さぶって起こすことにした。
カリア「夏菜子。起きろ。」
夏菜子「ん~…」
寝ぼけ眼でカリアの顔を見つめる夏菜子。もう朝のようで、でも周りを見ると知らない場所。
また、騒音から近くに人がいることもわかるためか、不安そうな顔をしながら聞いた。
夏菜子「おはようおとうさん…ここどこ…?」
カリア「お父さんも気付いたらここに居たんだ…多分、どこかの町かな。」
夏菜子「…怖い…」
人間に対してトラウマを持っている夏菜子からしたらたまったもんじゃなく、襲われたりするかもしれない、とあの時のことを思い出しながら不安が更に募っていく__
今にも泣き出しそうな恐怖の表情を浮かべており、その様子を見たカリアは夏菜子の頭を撫でながら「大丈夫」と優しい声で諭す。
カリア「お父さんがついてるから大丈夫だ。だが、そうだな…まずは…
相応しい格好におしゃれしないとな。『hair color-change black』!」
__と、呪文を唱えると__夏菜子の頭上に黒色の魔法陣が展開され、そのまま優しい光が夏菜子を包んでいく__数秒も経たないうちに、髪の色が黒色に染まる。夏菜子もその様子ににこにこと嬉しそうだった。
カリア「これでよし、と。さ、手を繋ごう。俺の手を離しちゃダメだぞ?」
夏菜子「うん!」
カリアの差し伸べた手に小さな子供の可愛らしい手が重なる。その姿は、まるで親子のように感じられる。
大きく温かい手に包まれて、先程まで不安に満ちていた夏菜子もやっと安心を取り戻したようで、そのままゆっくりと歩き出す__
市場はよく賑わっており、沢山の人がそれぞれ自分が望むものを買いに来ていた。とはいえ自分達は何かを買うつもりはなく、歩きながら安全な場所を探す。カリアはやや警戒しつつも歩いていたが、「朝からみんなげんきだね~。」と、滅多に見ない物珍しい光景に夏菜子は不思議そうな顔をしていた。
カリア「ここでみんなお買い物をしているのさ。」
夏菜子「わ、ほんとだ!あっちにくだものがある!」
夏菜子は嬉しそうに歩きながら果物を見つめる。
カリアはその果物を見て今後のことについて考えていた__
この世界にも通貨が存在するのだろう、当たり前のこととはいえそれは同時にかなりまずい状況であり、衣食住の確保ができない問題が発生している。
居場所がないとなると、無論野宿は確定だが問題は食糧だ。水さえ持っていない今の状況、このままだと一週間持たずに倒れてしまう為、どこかしらで何か確保しなくてはならない。
最悪の場合、泥棒も__いや、それは余程不味い状況下に置かれた時にしておこう。夏菜子は喜ばないだろうし、自分も心が痛い。そんなことを考えているといつのまにか自分が立ち止まっていたようで、はっと意識を戻す。
カリア「…ああ、ごめん。ちょっと考え事を…夏菜子?
夏菜子!?」
しまった、と頭を抱える。夏菜子は自分が立ち止まっていることに気付かず歩いてしまったのか、姿が綺麗さっぱり無くなってしまった。手の力も自然と弱めていたことにも気付き、なんてバカなことをしてしまったんだ、と焦り出す。人にぶつからないよう走り、名前を呼びながら娘を探す。夏菜子が襲われたら__どうしよう、大変だ…!
カリア「(どうか無事でいてくれ…夏菜子…!)不甲斐ない父でごめんよ…!!」
焦れば焦るほど走る速度が速くなり、周りには気付いていないようで。
〔__一方その頃、夏菜子はというと。〕
夏菜子「ふぇぇええん…おとうさーん…おとうさぁん…!!」
夏菜子もカリアが止まっていることに気づいておらず、自分一人で勝手に歩いてきてしまったようで、気付けば知らない場所に着いてしまった。
わかるのは、家が沢山あることだけ。それ以前にほぼパニック状態である彼女にとって周りを見て考えるなんて不可能に近かった。というより不可能だ。
一人ぼっちの状況に恐怖を感じ、涙を流しながら父を探す。辺りを見渡しても、その姿は見えない。
迷子になってしまったという事実が、冷酷にも現実として自分自身を傷つける。
どうすればいいのかさえ分からず、ただただ歩きながら拭っても拭っても溢れる涙を受け取れきれず、泣くことしかできずにいて。
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