語り手(スレ主) 2023-01-19 18:17:24 |
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【ルメンクス (森)/ 桔梗】
…………ここは?
私は…そうだ、犬夜叉の腕の中で最後の時を迎えた筈。
それなのに何故肉体が……私の転生後の姿はかごめだ。それは四魂の玉が証拠になっている。
それに、見覚えのない森だ。
肉体が蘇ったという事は、寝食が取れる場所に疲れも出てくる。今のうちに森を抜けなければ
(ふと、水の中から引き上げられるように意識が浮上し閉じていた瞼を持ち上げる。黒曜石のような黒い瞳は知性を伺わせるが、その瞳には隠しきれない動揺と困惑が見て取れる。自分は死人で骨と土で出来たあの肉体で蘇り、宿敵の策によって──だが、宿敵の願いは叶えられず自分は愛おしい犬夜叉の腕の中で肉体は壊れその魂は天へと昇った筈。それなのに今の姿を見下ろせば生前の頃と変わらない白衣と緋袴、足袋に草履の格好。手を見つめてみるがそこにはシワもシミもない見慣れた白い手に弓を扱う者特有のタコが潰れて固くなった指先。だが、巫女としての直感がこの体は本物だと訴えかけてくる。もう二度と蘇るつもりも無かったし、自分の最後としてはこれ以上無いほど幸せに満ちた終わりだったのだが、なんの因果か。また肉体を手に入れてしまったらしい。ここが何処かは全く検討が付かない。これでも生前も蘇ってからも旅をしていた。行けていない場所も多くあるだろうがそれでもおおかたの検討を付けられるくらいには土地勘がある筈なのにさっぱり分からない。周りを見渡しても緑の葉が風に揺れる音とかなく、景色も木と茶色の地面にその地面に落ちた緑の葉と言うことからここが何処かの森である。という事しか分からない。何故ここに居るのか。なぜ肉体がまた形成されているのか。ここは何処なのか。疑問は尽きないが、肉体があると言うことは疲れや霊力の消耗があると言うこと。日が暮れてしまえば森を抜けるのは至難の業となる。手遅れになる前にと竹筒に矢が20本程あるのを確認した後弓矢を手に持ち、森の中を葉を踏むサクサクと言う音をさせながら歩き出し)
(/ 参加許可ありがとうございます!
皆様、これからよろしくお願い致します。)
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