～ある日ハイエナを拾いまして～　/　〆

あー………たまたま通りすがっただけのお人好しなOLです。

（少年が話を合わせてくれて無事警察から逃れられたからいいものの、またやってしまった…と面倒ごとに首を突っ込んでしまった事を少々後悔し。誰かと問われ少し考えながらも、まあ今後会う事もないだろうし態々名乗る程でもないかと名乗らない判断をしつつ、少年に視線を向けるとその風貌に、見れば見るほどクオリティの高いコスプレだなと感心して思わずまじまじと見詰める。その猫耳？獣耳？なんて本物と言われても遜色ない程の出来栄えで、つい「もふもふさらさらだ……」なんて心の声が溢れ。と、そんな事を思っている場合ではなく、早く少年を帰さなければ今度は私が警察に声を掛けられてしまう。ここでうだうだしていてまた職質なんてされた日には元も子もない。こちらを見遣る少年に向き直り声を掛け、「じゃあね」と自分も踵を返し立ち去ろうとして…）

まあ、そんな事はどうでもいいから君も早く帰りな。もうこんな時間に一人でコスプレなんかして出歩かない方がいいよ、じゃあね。