不器用な君が愛おしい　　〆

（　クリスマス前という時期的な事もあり、こういうときくらいはそれっぽいデートもしたいよな～と珍しい場所でのデート。テーマパークなんて数年振りに来たけど、いくつになってもこういう場に来ると自然と心は浮つくもので。すれ違う浮かれた学生の集団を横目に、俺も学生時代はこんな感じだったな～楽しそうでなによりと微笑ましく思う。
　そんな俺を他所に、慣れない環境と職業病からか若干そわそわしている様子の恋人の彼──右京稔と肩を並べて歩けている事にささやかな幸せを感じる。すると彼が迷子の少年を見つけたようで、共に少年の元へ近寄り声を掛ければ、少年はただでさえ強面の彼からの堅い声掛け──本人はそんなつもりないのだろうけど──に余計ビビってしまったようで　）

　ふは、っ……稔、俺相手でも急に目の前で声荒げたらその子も余計ビビっちゃうって

（　不器用な性分と職業病が滲み出てしまっている彼と、彼の顔を見るなり声を上げてえぐえぐと激しく泣き出した少年のその反応にふはと吹き出すとくくく、と声を堪え笑い肩を震わせ。ほんと、こいつのこういうところ愛おしくてたまんねえな～……と再度認識しながらも、まずは少年のケアの方が先だなと思い直し、少年の前で膝をつく彼の横にしゃがみ込んだ　）

　おーい、大丈夫か？急に話しかけられてちょっと怖かったな、ごめんな～……あー、そんな目擦んなって、赤くなっちゃうよ

（　比較的笑顔で明るく優しい声音を出し自分も少年に声を掛ける。次々へ溢れ出てくる涙を拭うように自身の目を擦り続ける少年の手をそっと下ろさせきゅっと手を握ってやり、「お母さんとお父さんいなくなっちゃった？おにーさんたちと一緒に探そっか、」と再度声を掛ければ少年はひっくひっくと息を整えようとしつつゆっくり頷いて。それを確認して稔の方を向くと「こういうのって、取り敢えずインフォメーションとか連れてってあげんのがいいんだよな？」と問いかけ　）



（　／　先ロルありがとうございます、とても素敵なロルを回して頂き既に楽しいです！初回のお返しという事で少し長めになってしまいました；；こちらこそ繋げにくかったり、何か展開の相談等ございましたら遠慮なくお申し付けくださいませ。改めてよろしくお願い致します！　）