責任者V 2022-12-09 20:42:58 |
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>44 ベール
(思いつくままに口を開いた後、その手に握られたペンがメモ帳の上を走るのをどこか不思議そうな面持ちで見つめる。特段記録に残すべきようなことを喋った覚えは無いのだが、どうもここまでの反応からして、彼とは認識にいくらかの齟齬がある様子。目覚めて一番驚いた髪の変化についても知らないようだし、被検体としての意識なんてそれこそ今更の話だ。齟齬どころではない相違には気が付かないままに、管轄が異なればそんなものだろうかと一人納得していれば、不意に響いた硬質な音にふと視線を落として。しかし目に見える範囲で音の発生源が確認できなければ、それ以上興味を惹かれるようなものでもない。一瞬の違和感も霧散してしまえば、目の前に現れた青の文字に感嘆の声を上げ、追いかけるようにその場でくるりと回る。問いかけには頷くことで肯定を示せば、巡る文字へと思わず手を伸ばしつつ彼の説明へと耳を傾けて。「ふんふん、なるほど――そっかぁ。あなたはベールね……うん、覚えた!よろしくね、ベール!」答えのあった質問と、そうでない質問。現状ではその取捨に偶然も意図も見出せず、故にそれ以上考える事は止めにして。彼の名前を確かめるように口に出し、その瞳をじっと見つめること暫し。インプット完了とばかりに大きく頷けば、握手の代わりにガラスへと両手をついて、満面の笑みと共にそんな挨拶を。それから更に増えた疑問をひとつ口にしたところで、ひどく眠そうな彼の様子に気付けば、言葉を切って心配そうに覗き込み)
ところでその、テイアのための場所って言うのはどう言う――……?ベール、大丈夫…?なんだかとっても眠たそう。
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