名無しさん 2022-12-02 18:14:09 |
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( カチャ...。まるで俺たち2人の秘密みたい。これから起きること見ること全部二人だけのものにしてしまおうと。誰にも知られないようにと閉めた鍵。彼の手によって部外者は立ち入ることができなくなったこの部屋で、秒針の音が相変わらず響いてる。自分よりも色の白い手が伸びてくると、先程までは髪に沿うように撫でていたから油断していた乱雑さに薄く目を細めては。その先で少々不満げな彼に 「 んん...。まじゃよ。」ごもっとも。だけど二人で解決するのが当たり前だなんて言わないよ。俺自身ひょんに助けられてばかりで、感謝を取り下げることもなくて。これからも続くだろう試練の日々を二人で協力していけばきっと…大丈夫だから。ね、こまうぉよ。戻った平穏の居心地の良さを彼の行動で実感する。此方を覗き込む表情だとか、心配してくれる声だとか。どれも変わらずやさしくて大好きな色。ほんの少しだよ、少しだけ、そりゃぁベッド下に落ちたんだ。全身が痛いけど怪我をするほどじゃない。「 お... うん。心配しないでひょん~、大丈夫っ。俺何回もベッドから落ちてるから... 」嬉々とした感情を表に出す余裕だってあるよ、ほら。君がいつものように髪を撫でてくれる感覚に自然と頬が綻ぶ。...まあ、どうしても引き攣ってしまうのには別の理由があるのだけど。_ ごめんなさい。申し訳ないという気持ちは本心で、謝罪も勿論嘘じゃない。でも...正直撫でてくれるやさしい手の動きから簡単に許してくれると期待していた。あっさり離される手と、向けられた冷ややかな視線。...うん?モンガ思ってたのと違うけど...? のそのそと体を起こしつつ、彼の様子を見届ける視線は不安げだ。“ あんで ” ベッドに横になった彼から発された言葉にぎくり。何度か瞬きをしてその場に茫然と固まった。「 うう、ごめん。ハニヒョン...、」ヨクシ…怒ってる? 眉を下げて顔を覗き込もうとするけど、伸ばされた指の通りしおしおと正座に座り直して。居心地わるそうに視線を逸らしては口元に持っていった爪を噛みそうになって…やめる、のだけど。「 ひょん~...。」くぅんと犬が鳴くように頼りない声音で彼を呼ぶ。どうしたら機嫌直してくれる?今の俺は彼のことで頭がいっぱいでまともに考えられそうにない。もし俺にできることがあるなら何でもするんだけどなぁ。相変わらず口を結んだままのやさしい笑顔のない彼。しゅんと頭を垂れては、「 ...ハニヒョン、」とまた名前を呼んで。「 聞いてほしいんだけど...。俺さ、クプ...ぁ、スンチョリヒョンに、ハニヒョンを取られちゃうんじゃないかってずっと怖かったんだよ。あのヒョン、めちゃくちゃハニヒョンと距離近いでしょ? 」許してほしいとは言わないから、ただ胸の内を伝えてみようと思った。「 それに、スンチョリヒョンとハニヒョンが親しいのは事実じゃん。スンチョリヒョンはボディタッチもするし、じょんはなーって名前も呼べるし...、えぇい、真剣に言ってるんだよ。」控えめに上目で見つめる。「 俺には叶わないものを最初から持ってるのが羨ましくて。俺にとってハニヒョンはこれからもヒョンで、俺は弟のままじゃん~…。」普通の恋人同士のように人前で君の名前を呼ぶこともできない。「 ...、そるちき、今も嫉妬しちゃうよ。……はぁ~っ。だめだ。、、ひょん、さっき二人で解決するのが当然って言ったでしょ。ハニヒョンの一番になれたって実感が湧いて嬉しかったんだよ、」なんの脈絡もなくひたすら紡ぐ彼への愛に、ふと恥ずかしくなればほんのり耳まで赤くして視線を逸らしてしまう。反省の意がとれないよな、と意味もなく姿勢を正したりして落ち着かないのも。やっぱきみのせいだって言ったら今度は本当に怒らせてしまうかな。)
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