名無しさん 2022-12-02 18:14:09 |
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( 温かい太陽光に包まれて懸命に懸念を取り除こうと寄り添ってくれる、お前は本当に優しくて温かいね。俺が勝手に妬いただけなのに。緊張が解けた様に背もたれに預けた逞しい体はちゃんと向き合ってくれた事を示してくれているようで。鼻にかかった声で紡ぐ甘い言葉と共に凛々しい目鼻立ちを崩してくしゃっと笑う彼に、ときめかない子がいるなら寧ろ連れてきて欲しいよ。笑うと現れる目尻の皺とか、自分とは真逆に釣り上がったまま細められる両目。形のいい唇から覗いた犬歯だって全部可愛くて。一口、また一口と口に運んでいる内に空腹は大分満たされたはずなのに、食べちゃいたいくらいには彼に骨抜きな訳で。…ほら、今はまだ誰が来るか分からないリビングだから、なんて心の中で言い訳をしつつ表情から悟られないように咀嚼するので精一杯。多分今手を重ねられたらもっともっと触れたくて我慢出来なくなってただろうし、…しゅん、と存在しない犬耳を下げて此方に可愛らしい視線を向ける彼を横目で捉え胸を痛めながらもすぐに手を引っ込めた自分を取り敢えず褒めてやる。そんな葛藤を知ってか知らずか鍛えられた腕で肩を抱き寄せられ、更には首元に顔を押し付けてくるものだから、思わずぴくりと肩を揺らし。あー…チンチャ。どうしてこうも容赦なく胸を突き刺してくるのかな、お前は。せめて食べ終わるまで抑えようとしていた愛しさが再び溢れ返ってしまい「 あぁ~…みんぎゅや、食べ辛いって 」なんてくすりと笑みを溢すも歯切れ悪く返したのは明らかに心拍数が上がっているから。応えるように首元にある髪に頬擦りをして腕が解けると同時に離すと、顔を拭って髪を掻き上げるよく目にする動作。そんな動きにも胸が高鳴ってしまうのはきっと自分と同じ気持ちを彼が吐露したせい。“ んふふ ”意味深な笑い声を溢しては最後の一口を飲み込みあっという間に綺麗に完食。「 美味しかった~、ごちそうさまでした 」満足気にスープカップと皿を重ね、ふと隣の彼に視線を向け掻き上げ損ねて垂れている横の髪を掻き上げながら撫でて。…あんで、こうして触れると愛おしいのは抑え切れないみたい。やや奥二重気味の目は下から見ると二重がよく分かるから尚の事可愛い。睫毛を垂らして笑みを浮かべつつ覗き込んでじっくり見つめては「 …どうにかなってくれないの…?俺もみんぎゅが好きで堪らなくて、どうにかなりそうなのに…。」と少し追い詰めるような甘ったるい声色で。逃すつもりはないとでも言うかの如く視線離さず絡め続け、徐に伸ばした手は彼の顎へ。まるで本物の犬でも可愛がるように人差し指で顎の下をすりすりと撫でながら自らの唇を舐め赤い舌を覗かせて。「 …この後ヒョンの部屋、おいで。」柔らかくも低めの声で誘いの言葉を近距離で囁けばゆったり目を細めて笑いかけ。…途端にぱっと手を離し寄せていた身体も潔く離せば余韻など残さず緩んだ笑顔でえへへ、なんて子供染みた笑い声を残してテーブルから立ち上がる。食べ終わった食器をキッチンまでそそくさと運んでは彼の方をチラリとも見ないまま通り過ぎてはリビングの扉を閉めて。───…ぼふっ、自室に戻ると今朝起きたままにしていたベッドへ倒れ込む。数時間まであれだけしていた悪戯も関係性が変わった今、少しの悪戯も幾つもの意味を含んでいるからか左胸はまだ小気味良い心音を刻んでいて。…ちょっと強引すぎたかな。それに洗い物、した方が後で楽だったんだけど。今日はそんなのどうでもいいんだもん。だって早く完全に2人きりの空間でいっぱい話して触れたいと思うのは好きなら当然でしょ?そんな思考を巡らせてはもぞもぞと意味もなくベッドを整え。 )
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