(不衛生なカビやらで覆われたコンクリートの空間、壁面に所狭しと絡むパイプから時折噴き出す蒸気は熱く、室温が高いのもあってかぽたりと汗が伝い。事前にある程度の情報は仕入れてきたとはいえやはり快適な旅とは言い難いが、ひたすら顔を顰めながらも足を進めていれば、ふと物音が聞こえた気がして立ち止まりあたりを見回して) ──なんだ?またネズミか?