名無しさん 2022-11-09 14:43:42 |
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許さねーからな!!待てゴン!
( 咄嗟に走り出した君の背中を追う、今までにもそんなことがあった。最初は絶対に縮まらない距離を確信していたのに、気づいたら君が近くに居ることが当たり前になっていて。我関せずな自分とは裏腹に、どんな困難にもがむしゃらに突き進んで来た君。正反対で、だけどどこか一緒で。地面を蹴っていく度に縮まる距離、それはきっと心も同じで君に感じた情は何を意味するのか我ながら理解し難いけれど。見慣れた背格好、釣り竿のシルエット。伸ばした手であと一歩の君を掴もうとすれば、宙に浮いた体を掴み損ねて不服そうな声を漏らした。「 あっ、ズリィ!」あっという間に木の枝へと着地する君…追いかけることもできるけど、何やら“みてて”という言葉に足を止めて目を凝らせば手に握られた缶を開けようとする様子に。「 おい、ゴっ、… 」君に同じ目に合ってほしくない、そんな感情が湧いたのも束の間止めようとするが、瞬く間に同じような目に合う君。…。何やってんの、と疑問が膨らむのに。それよりもこの状況が面白くて堪らずつい吹き出せば、「 あははっ、ゴンもびしょ濡れじゃん! 」なんて君と同じ姿のまま笑い転げて。
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