名無しさん 2022-11-09 14:43:42 |
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猫...と、チョコレート?オレが?
( 呑気に鼻から頬へ、肌の上を移動する小さな虫一匹をかつて意識したことがあったかな。大事そうに指先から手の甲を歩かせるから、やっぱり君は小さな虫すらも一つの命として扱ってるんだね。そんな君が告白した言葉はやっぱり予想外で。ひなたぼっこ中の猫?オレって猫の匂いがすんの?それに、チョコ…君の言葉を素直に受け取って、ポケットから銀紙に包まれた丸いチョコレート菓子を取り出した。君の心地のいい笑い声を耳にしつつ不思議そうにそれを眺めていれば、急に君は変な声を零して顔を隠し始めたから。「 ...ゴン?」体を半身起こしてよく見ると何やら耳まで真っ赤に染まっていて。「 え、... な、なんだよ、ゴンってば照れてやんの!」何だか今までに感じたことのない空気感に、胸がドキッと鳴った。何も不自然な所なんてなかったはず、今まで通りなのに。それなのに、何故かドキドキが止まらなくて、訳も分からず君の肩をべしっ、と軽く叩けば。食え、と言わんばかりに手に持っていたチョコを無理やり君の手に握らせて。同じようにうつ伏せになれば、わざわざ君から顔を隠すように頬杖をついて。理解もできないのに、二人して頬を赤くするなんてさ、何かバカみたいだね。
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