名無しさん 2022-11-09 14:43:42 |
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へぇ、やっぱゴンって何でも嗅ぎ分けられるんだなー
( こんなにもゆっくりと、流れる雲を目で追ったことがあっただろうか。君と一緒にいて“あたたかい匂い”を感じることが増えた。昔から外に出してもらえることは多かったが、人と絡むことなんて以ての外。ましてや同世代の友達なんて居るはずがない。今隣で、同じ景色を、同じ匂いを、同じ温度を共にできる君が居ることを本当に、ほんとうに嬉しく思うんだよ。木々が風でざわめくと君の髪が揺れる。ほうけた顔で本来の目的を思い出す姿を見上げて、ふっと目を細めては。数秒絡まった視線に、心地のいい心臓の音が響いてぎゅっと胸の辺りの衣服を掴んだ。気持ちがバレないように、そっと。ふわり、君の匂いが香って、隣に倒れ込んだ様子を横目に襟元を見つめていたが、不意にばちりと合った視線。…太陽と風の匂い、ね。最低限のことは知ったつもりでも、生まれ育った環境が違うせいか。オレの知らないことを君はまだまだたくさん持ってる。頭の後ろで手を組んで、顔をそちらに向ければのんびり鼻先のてんとう虫と会話する君。「 そんなちっさい虫も分かんの?スッゲー。」興味ありげに見つめるけれど、見つめる先は虫なんかじゃなくて、やっぱり君の目なわけだけど。
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