双子 2022-10-17 21:24:45 |
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律 /
い゛ッてえ──!痕ついたらどうすんだよ、馬鹿!
(静かに寝息を立て浅い眠りから安眠へと突入しかけた頃、それを妨害するかのように自身の身体はゆっくりと何かに持ち上げられる。現実と夢の狭間にいるかのようなフワフワとした朦朧の意識の中で、突如首筋から走る強い痛みに一瞬で覚醒して。すぐに痛覚の原因が彼であると分かれば咄嗟に両手で突き放した後、ジンジンと僅かに痛む噛み跡を抑え。うー、と言葉にならない低い唸り声を出しながら首元を摩っていればふと視界に入ってきたワインボトルに興味を示して。)
…あ、それってもしかしてさっき春樹さんが言ってた客から教えて貰ったイイ酒ってやつ?
凛 /
はあ、苦し───。
(彼に少しでも快感を与えてあげたいという純情が自身の余裕を失くし、時間も忘れて無我夢中で此方も貪り。ギリギリのところで漸く呼吸を確保することができ、蕩けた表情でぼんやりと霞む視界に彼を映せば部屋中に響き渡る互いの荒い息遣いが更に気分を高揚させる材料となり。そんな余韻に浸っていた刹那、耳元で囁かれた忘れかけていた自身のあるべき姿を呼び起こされすぐに現実へと引き戻される。彼らの見本であるべき存在の己がこうして人に言えぬことをしてる時点で悪いことをしている気分になるも、今更この恋情を止められる訳もなく。脳内に浮かぶ『教師』という言葉を抹消すべく潤んだ瞳で訴えて。)
ねえはるくん、それやだ。意地悪しないで。
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