運び屋 2022-10-14 08:43:14 ID:f537a6574 |
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案外そういうロマンわかるんだな、御宅。おはようさん、秒数までピッタリ五時半っと。律儀なもんで。
(彼女が上がり、暗く肌寒い砂漠にて地平線から淡く滲む光がトラックの上に寝転がる男が良く見えよう。扉が開く音が目覚ましきっかけとなって後髪を掻きながらノソリと思い上体を起き上がらせ、砂を踏む彼女と時計針を見比べて掌を振る。そして彼女から呟いた言葉から目覚め剤にもなりうる位には意外な言葉に声を漏らしてしまう。まぁ神秘だのロマンだの良くは言ったもののいつ壊れるか分からないトラックであることには変わらない。数年問題無く走ったからと言ってこの先数時間まで走り続けてくれるかは分からないと言うのが一番の不安要素だ。中間の1000kmで止まってみろ。時速4kmで250時間、10日間だぞ。一応食料は二週間分と蓄えているものの、だ。そうはならないためにメンテナンスやら道具やらしっかりと揃えたつもりではあるが、不安は残る。
そんな寝起きの脳を働かせつつお願いに関して『あいよ、仰せのままに。』と短い返事とともに階段に軽調で降り、片手で持ち__重。え、おっも。何入ってんだこれ。え、電子系が入ってないってのにこれ、服とか…いや考えるのも無粋か。多分あれだろ、金属で出来てるから重いんだろ。なんて思考も止めて、地上まで持って行くと、視界に鋭いナニカが入り、声を小さく上げる)
お…朝日の出、だ。今日は雲一つ無い晴天日和。__たまにゃ地上も悪くはねぇだろ、博士さんよ?
(冷えて固まった砂の地平線を熱し、全ての物に分け隔て無く光を届ける。大きな光は眩きを生み出すも、人工光にはない優しさと温かみを与えるだろう。五時半と決めた理由としては、別段特にない。時間に指定などもない訳だし。ただ、単純に、子供心を浮かばせて、これを見せたかっただけで。)
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