ゆるふわ系男子 2022-10-13 00:17:38 |
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──あ、愁さーん
(相手からの返信を確認してから数分ほど経ち煙草が短くなった頃、灰皿に吸殻を捨て薄い板に隔てられた喫煙所を出て。紫煙の香りが濃く纏わりつく衣服を然して意味も無く手で軽く払い、結んだ髪から零れ落ちる毛束を耳にかけ。先程時間を共にしていた女の香水も、多少は濃いタールの臭いに上書きされるだろう。彼は他人の気配を嫌がる節があるから、等とぼんやり考えながら相手がいつも駅へと姿を現す方へ足を向ければ、タイミング良く視線の先に此方へ向かってやって来る姿を見つけ。ひらひらと手を振りながら緩慢な足取りで歩み寄ると、目の前に佇んだ相手の風に靡いた前髪へ指を通し軽く整えてやりながら「お疲れ様」と目元を柔和に綻ばせ)
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