匿名さん 2022-09-28 10:58:57 |
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吸血鬼であるあなたが私に人の心を…?
(人間である自分が失った人としての心を吸血鬼である彼女が取り戻すための手助けをしてくれるだなんて、なんという皮肉だろう…もしかして揶揄われているだけではないかとすら感じて半信半疑といった様子で疑念の目を向けるが、それらのマイナスな感情は彼女の予想外の行動によって霧散してしまう。頭を撫でる小さくも温かみのある手、思えばこんな風に頭を撫でられたのなんていつが最後だっただろう…そこで改めて自分は人としてではなく都合のいい道具として必要とされていたのだと、誰からも心から愛されては無かったのだとこれまで目を背け見ないようにしてきた現実が胸に突き刺さる。彼女は本当にそんな自分の心の受け皿になってくれるというのか…改めて顔を上げてその顔を見やると一点の曇りもない優しげな光を湛えた瞳に思わず魅入ってしまう「……いいえ、あなたはたった今、他人に命じられるままに吸血鬼を殺してきた私という一人の人間を殺しました…あなたはこの先その罪を背負う事になるんです、責任はとってもらいますから」彼女の与えてくれたその温もりを信じて今一度この生の意味を追い求めてもいいのかもしれない、まるで生まれ変わったかのような心持ちで、ここに来て初めての笑みを彼女へと向けた)
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