匿名さん 2022-09-15 18:22:16 |
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( 階段を降り着ると、聞こえてきたのは何者かが足元へ倒される音、そして、感情の篭っていないお祝いの言葉が頭から降り注ぐ。もう聞き慣れているはずなのに、この声を聞くとつい目を伏せてしまうのは癖なのか。しかし“執事”と聞けば、ハッとその視線を上げ、眉をひそめる。思わず口を開くが、聞いたことの無い男性の声と同時に響く鈍痛、次いで足元から聞こえてくる呻き声に、対象を捉えられない瞳が揺れる。
此方が口を挟む前に、父は捨て台詞だけを吐いてさっさと扉を閉めてしまい、辺りは嵐が去ったように静かになった。
執事が欲しいだなんて、一言も言ってはいない。姉ならともかく、自分は欲しいものを強請れる立場ではないのだ。しかし、世話係を寄越されるのがどういう事なのかはよく分かっていた。)
__あのっ、大丈夫ですか!
( 一間、突然の出来事に立ち尽くすが、すぐに声のした方へしゃがみこんで手探りで相手の体を探し出す。
声音や手に触れた布の感触から、街から連れてこられた者だと言うことは分かっている。それでもお構い無しに相手の腕へ触れれば「 ごめんなさい、私にそんなつもりは… 」なんて相手へ謝罪の言葉を告げながら悲しげに目元を細める。 )
( /大丈夫ですよ!私もそれぐらい長くなることもあるので、お気になさらないで下さい。細かく描写して下さってありがとうございます!)
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