匿名さん 2022-09-03 19:19:45 |
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【 ヘレナ・アンティパス 】
生まれたときから立場が決まってるのは腹立たしいけど…第二王子ならスタート地点としては悪くないんじゃありません?
( 自分のかけた問いに彼の答えが返されることはなく、かわりに自分だったらどう思うかなんて問いが返ってくると少し考えを巡らせる。生まれたときから王になれることの決まっている第一王子はきっと妬ましく感じるだろう。しかし、第二王子という立場はそれほど悲観すべきではない気がする。自分の地元でも兄を殺して后も王座も手に入れた男の話があるし、百獣の王がそうしたように王が無能ならばいくらでも淘汰のしようはある。そうでなかったとしても、それらしい理由をでっちあげて民衆を味方につけ、王を引きずり下ろすことだって不可能ではあるまい。とはいえ、またどのような人物かも分かっていない第二王子にそんなことを吹き込んで損をするのは不本意だ。そう考えると曖昧に言葉を選び )
王座に座りたいんならいくらでもやりようはあるでしょ。第二王子が王位につく話なんていくらでもあるし…私なら悲観するより先にそういう手段を考えます。
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【 アズール・アーシェングロット 】
それでは、契約書にサインをいただきましょうか。
( 彼女が自分の契約内容に納得したらしいのを見て取ると、マジカルペンを振って黄金の契約書を取り出す。記された契約内容に間違いや自分が損をする穴がないかを確認すると、その紙とともにペンを机へ置き、彼女の方へ向けてそっと差し出す。
どこか安心したような笑みとともに自分の評判について話す彼女ににこやかに笑みを返しては、自分はあくまでも悪意があるわけではなく、騙される方が悪いとばかりの説明をする。彼女のその言葉が本当かどうかは見定め難いが、本当に自分との契約に緊張していたのならばそれを緩められたのは良かったかもしれない。それが今後彼女の弱点を見つける隙に繋がるのなら結構だと相変わらずな考えを巡らせつつ、彼女のサインを待って )
ああ…契約書をしっかり確認できない方が多くて、僕も困っているんです。悪徳商売をしているわけではないのに、騙されたなんて言われてばかりで……こちらこそ、ドロシーさんが話の通じる方で安心しました。
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