仮面の裏を召し上がれ 〆

……本当にね
（恥ずかしげもなく冗談を言う相手に少しため息を吐きながら頷くと、揶揄われたなぁ…と少し苦笑して。若干自分の単純さに呆れながらも、一般人である相手を巻き込みたくないのでそれ以上の感情を持っても決して言うつもりはないな、と考えながら背中を軽く叩かれると切り替えるように表情を普段通りにしてから自分の中で整理できたため笑顔を見せて）
じゃ、デートに行こうか？ふふ

乗り気になったね。どっちから行く？右に行けば肉料理、左に行けば魚が食べれるみたいだ。
(笑顔を見せ乗り気になったらしい相手に、早速行く方向を尋ねてみる。右に見れば肉を焼く匂いがするし、左を見れば魚をフライにしたものを料理するのが見える。自分としてはどちらに行っても構わないので相手に合わせようと考えていて)

肉食べたいな……
（魚か肉かと言われて、好き嫌いではないが魚よりは肉の方が好きなため、肉と答えると相手は自分に合わせてで大丈夫なのだろうかと思いながら尋ねて）
セクはどっちでもいいの？無理に合わせないでね？

じゃあ右に行くか。僕は無理に合わせてないから問題ないぞ。行きたいところはちゃんと言うから気にするな。
(肉が食べたいということで右側に並ぶ店を覗くことに決まり、足を向けようとする。歩き出す前に無理に合わせていないか尋ねられたが、自分は大丈夫だと微笑み、気になる店がある時にはちゃんと伝えるから安心して欲しいと告げて)

そっか、じゃあ楽しみだな
（相手は行きたいところは言うと言ってくれたので頷いて。お肉の香ばしい香りに少し目を輝かせていると昨夜のこともあるからかお腹も少しなって。後で相手には自分はなぜ不機嫌だったのかだけは言おうかなと考えながら歩みを進めて）

ふふ、ほらあの店とかはさっき食べたんだ。肉が柔らかいし、大きさもちょうど良くて食べやすかったぞ。
(微かになった相手の腹の虫と、肉の匂いで目を輝かせる姿を微笑ましく思って目を細める。音と匂いは特に食欲を刺激してくれるので、更に機嫌が良くなればと思って。少し歩けば早速、先程買ったお店を見つけて味の感想等を伝えて)

へぇ、なら食べようかな、セクは２個めいる？
（相手がもう食べたようなので少し迷ったが相手が美味しいと思うなら食べてみようかな、と思い会いても食べるならと思いいるかどうか尋ねて。こうして出店などを回ることは珍しいためきっかけをくれた相手の分も、相手が欲しいなら払おうと思いながらとりあえず財布を出して）

んー、別にいいかな。他のものも食べてみたいし、お腹空けときたいから。
(もう一度食べるか聞かれると少し考えてから要らない、と答えて。1度食べて味等把握しているし、他のものを食べられるようお腹を空けておきたいことを伝え。でもそれで相手が遠慮して食べないということは嫌でちゃんと食べること、と釘をさして)
でも、僕に遠慮とかはするなよ？カールにもちゃんと食べて欲しい。

わかった、じゃあ遠慮なく食べるよ
（相手の言葉を聞いて頷き、遠慮はしないと言いながら一つ購入して。あまり食べ歩きなどは慣れてないが、取り敢えず肉の串焼きを片手に持つと一口食べて。少し熱くて軽く舌を火傷したもののそのまま食べると美味しく、笑顔を見せて。矢張りこう言うお肉の方が好きだなと思いながらしつこいかと思い相手に一口いるかは聞かずに食べて）
これ、確かに美味しいね…味付けも好みだし

それなら良かった。僕も結構この味好きなんだよね。
(串に刺さった肉を口に入れては美味しい、と笑う相手に自分も嬉しくなって。自分も食べた時にこの味が好みで、同じ味を好きになったことを伝えては、頭の中で味を思い出しできるだけ再現してみようかななんて考えて。ふと、少し先の店で挽肉の入ったコロッケというかメンチカツのようなものを見つければ、店を指さして尋ねる。相手は食べている途中だし、急がせては申し訳ないという思いと同じものを食べるなら一緒に買ってくることを伝え)
あ、ちょっとコロッケ買ってきていい？カールも食べるならついでに買ってくるけど。

美味いよな…いくらでも食べられる。コロッケか、欲しいけど俺の分は後で払うよ
（頷きながら食べているとコロッケを買ってくると言われて相手が指差す方を見ると美味しそうな香りがして。口の中からちゃんと無くなってから食べたいと答えると一緒に買ってくれるのはありがたいと思いつつ、つい癖で借りを作ってはいけないと思ってしまいちゃんと払うと言って）

んー、じゃあ次カールが食べたいもの見つけたら僕のも一緒に買ってそれちょうだい。毎度毎度お金のやり取りしてたら財布落としそうで…。
(相手も同じものを食べるということで買いに行こうとすれば、お金を後で払うと言われてしまい別に良いんだけど…と思う。が、恐らく借りを作ってしまうのが嫌なのだろうと考えると、お金のやり取りではなく相手が食べ物を買ってくる時に自分の分も買ってきて欲しいと代わりの案を提案して。人が多いところでお金を渡していたら財布をスられたり落としたりする心配の方が勝り、申し訳なさそうにしながらどうだろうかと聞いて)

そうか、じゃあそうするよ。盗られるかもしれないしな
（相手の提案に一瞬それはフェアではないと思ったものの、友達として細かすぎるお金のやり取りは気が悪いかなと考えてそうすると言って。自身の財布に大金は入ってないし盗られても締め上げればいいだけだが自分は落としかねないなと思い苦笑しながらお肉を頬張り、口の中になくなると笑顔を見せて頼んで）
じゃあ、コロッケ頼むよ

ノってくれてありがとう。じゃあ、買ってくる。行ってる間にナンパされるなよー。
(自分の出した提案を拒否することなくノってくれるとホッと安心したように息を吐いて。早速買ってくる、と言えば軽く手を挙げて店の方へを歩いていき。待っている相手に、ナンパされるなよ、とふざけ半分、忠告半分で言い残していき)

はは、まぁねぇだろ
（そう言いながら人の邪魔にならない場所で肉を食べ、少し視線を相手アイルであろう店の方に向けていると女性に声をかけられ、これが所謂フラグか…と思いながら微笑んでなんと言って断ろうかと考えながら、内心では相手に早く帰ってきてくれ…と思いながら出来るだけ優しい言葉で断って）
悪いけど今は待ってるから…

そ、このコロッケ2つちょうだい。
(人に押しつぶされないよう器用にかき分けて歩いていけば目当ての店の前に来て、売られているコロッケを2つ買う。小さな紙袋に入れられたコロッケは袋越しでもサクサクとした衣の感触や、揚げたての熱さを感じとり食べるのが楽しみになってきた。さぁ、相手の元に戻ろうと踵を返せば何やら女性に声をかけているらしく、時便が変なフラグを立たせてしまったことに気づきアッ、と思って。やってしまった…と近づいていけばカールの横に立ち、相手とデート中であることを告げて去ってもらおうとして)
ごめんね、僕が待ち人。しかもデート中なんだ、遠慮してくれるか？

あ…ありがとう、そう言うことだからごめんね
（相手が横に立ち、デート中だと言ってくれた相手に少し安心したような表情をしてから信じてもらうためにも少しだけ、と思い相手に腕を絡ませてみて。すると女性も諦めたのか去っていったためホッとしてから腕を離し、少し赤くなりながらお礼と謝罪をしてから苦笑いをして）
本当に助かったよ…ありがとう、後勝手に腕組んでごめんね。まさか本当にされるとは思わなかったよ

いやこっちこそ変なフラグ立てて悪かった。まさか本当にナンパされるとは思わなかった…。
(自分だってあんなこと言ってしまったが本当に起こるなんて思ってもみなかったため、フラグを立ててしまって申し訳ない、と謝罪をし。腕を絡まれた時には驚いてしまったが、離れれば少し寂しいような気もして内心では首を傾げた。腕を絡ませたことへの謝罪も貰ったが、気にしなくていいと言えば手を繋いで歩いてみようか、と悪戯っぽく笑って)
腕は気にしなくていいよ。なんなら手でも繋ぐか？

大丈夫だよ、まぁこういう場にこんな服装の奴がいたらいい金蔓なんじゃないかな
（相手が言ったからというわけでもあまり無いだろうと思い笑みを返して。自身の服装があまりこういう場にそぐわないからだろうと思い、冗談を言うように言って。手を繋ぐかと言われて少し驚いたものの、悪戯っぽく相手が笑うので心配もかけてしまったし繋いでおいた方が相手のまだ心配しないかもしれないと思い自身の手を相手の方へ出して）
そうだね、そうする？ほら

あははっ、まぁ目立ちはするね。でも近づいて来たってことは怪しいのを差し引いてもかっこいいから来たんでしょ。
(確かに相手の服装と市場の雰囲気は少し合わないが、怪しく思う人は近寄っては来ないだろう。だが、雰囲気のミスマッチさを差し引いても相手のかっこよさが目に付いたのだろうと笑って。冗談で言ったことにまさかノって来るとは思わず、差し出された手を見てぱちぱちと瞬きをしたが自分で言い出したことなので恐る恐る手を乗せ返して)
……まさかこれにもノってくれるとは思わなかったなー。