主 2022-08-21 13:48:45 |
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( / 先ずは主様、参加及びPFについてご承諾頂きありがとうございます。皆様お初にお目にかかります。セティエムの背後の者でございます。並々ならぬ背景を持つ娘様及び息子様方と一体どんな会話を展開出来るのか、今から非常に楽しみでなりません。愚息共々、皆様何卒よろしくお願い申し上げます! 娘様及び息子様方との関係性につきましては、此方からの提案は一旦保留という形にさせていただきますが、愚息との関係性について持ち掛けていただく事は大歓迎でございますので! また、此方の絡み文が立場上または状況的に絡みにくいと思われた方は、よろしければご相談の上改めて絡ませていただければと存じます。その際は、ご無理のない範囲でお気軽にお声掛けくださいますと幸いです。)
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( 今晩顔を出す予定だった酒場がどうやら摘発されたらしい。同業者の内のひとりからそんな情報を聞き及んだのはつい先刻のこと。件の酒場は自身の行きつけの店で、融通が効く店であったのでそれなりに気に入っていたが、同時に薬物等を取り扱っていたことを思えば摘発も正当だろう。そんな訳で予定変更。行き先の候補が一つ潰れただけで、幸い幾つか宛はある。今宵飲み明かす筈だった場所を別所に定めた。結局のところ安酒だろうが銘酒だろうが、気の済むまで飲めれば何だって良かった。──陽が傾き、辺り一帯の風景が橙色に染まり始めた頃。麻のチュニックに、腰周りで革製のベルトを締めたその格好は、服装だけ見れば一般的な農民と何ら変わりないだろう。咥え煙草の紫煙を燻らせながら一人、石タイルが辛うじて敷設された細々と入り組んだ裏路地を熟れた足取りで進み。時折、視界の端で通路の片隅を鼠が横切って行く。建物が乱立するこの裏路地は、斜陽が遮られやすく薄暗い。その上通路も複雑。如何にもスリが横行しそうな通りだった。尤も、出会したとしてその手の事で被害者側に回る気など更々無いが。返り討ちにして尚、此方が搾り取ってやる程度の気概は持っている。幸いというべきか、今日はそういった手合いに行き合う事もなく、記憶を頼りに進み行くと蛇のように畝った路地を何事も無く抜け。やがて少しだけ開けた通りに出ると、正面に目的の店が現れた。そこはかつて一度も訪れた事のないうらぶれた外観の店だったが、評判だけは又聞きしていた。彼等が言うには、此処の子羊のオーブン焼きが格別に旨く、葡萄酒によく合うらしい。入口には『OPEN』の文字を飾る板看板、但し塗装が剥げかかっている。やや煤けた店の片開き戸を押し開くと、カランと安っぽいドアベルの音が店内に鳴り響いた。干上がった喉に早く葡萄酒を流し込みたい。その一心で店内へ足を踏み入れて。 )
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