初めて見る世界　〆

他の従業員まで褒めてくれるなんて、優香ちゃんは優しい子だね。普段、色んな人に気遣い過ぎて疲れちゃったりしない？そういう時は無理しないで何でも俺に話してね。…また会いに来てくれる前提で話しちゃってるけど。あはは。

(相手と目を逸らさずにしっかりと見詰めながら、数々の女の子を相手してきた経験を生かし、"この子はきっとこういうタイプだろう"、"こうすれば金額使ってくれる様になるだろう" と色々な事を頭で考えながら、適度な距離感で話しつつ、距離を詰められる機会を伺っていれば、香水の香りに相手の緊張感が少し解れた事に気付き直ぐ様、距離を詰めた事に気付かない程度に少し近付いて褒めて貰えた事に対して 「本当？この香水、今日初めて付けたんだけど褒めて貰えて良かった！優香ちゃんと会う時は絶対付けようっと。」と、何時も愛用している香水だが、優香にはそう伝える事が最善だと思い、ニコニコと嬉しそうに笑いながら言葉を述べて。スキンシップに身体をビクつかせた相手に対し、驚かず直ぐに手を引っ込め、眉を下げて。「ごめんね？びっくりしちゃったね。もうしないから、怖がらないで大丈夫だよ。お友達もタイプが違って可愛いけど、俺は優香ちゃんの方が好きだなぁ。控えめな感じが女の子らしくて。」相手の友達を褒めながら、けれど自分は優香の方が好みだと確実に伝わる様に、言葉を述べれば、黒服から店中に伝わるマイクで"お客様ご来店でーーす！"と声が入り、入口をチラリと見れば自分の指名客が来店しているのが見え、誰が見ても分かるくらいしょんぼりとした顔を優香に見せて、「もう俺呼ばれちゃった…もっと優香ちゃんと話したかったな、」とポツリと呟いて、)

全然無理せずにね、お友達と相談してみて？もし延長してくれたら、飲み直しって言って1時間1万円は掛かっちゃうけど、それ以上は絶対超えない様にするからさ？ありがとう、ご馳走様！