匿名さん 2022-07-29 15:54:00 |
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(人体模型と骨格標本の方は別段守る対象ではないが邪魔をするようなことをする訳でもなし、というか二体揃って何でか立場的におかしい気がしないでもない怯えようで協力的な何かも求められそうにもなく、同時に戦力的にも期待しておらず。日傘に阻まれて目の前のスライムのようなものは近付けないまま主からの問い掛けに「コレ……チカヅク、ナ……スル、ゾ……。ハナセ、キク……」と、まるきり主の言っていることをそのまま繰り返しているようにしか見えず、再びそのぶよぶよとしたような体躯が揺れるとこちらに向けて拳程度のそれらが飛んで来て、同じく鉄扇で主の方へと届く前にはたき落としていきつつ眉を潜めて主の判断を待っていると、不意にそこでここに居るものたちではない声が聞こえて来て。何やら複数人の年若い者達の声は聞き覚えがないものの、時間的にどうやら今日この校舎内に七不思議の検証に来るらしい予定のオカ研の生徒達のようで、その声に反応するかのように目の前のスライムもどきのようなものが上下左右に蠢くと、不完全な人型のままで再び廊下に這うような状態になったかと思ったのも束の間に理科室から進む方向を変えて廊下内を水のような粘着質な音が混ざった足で暗い中を進み出していき)
……あらあら。時間が来てしまったみたい、ね。
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