匿名さん 2022-07-29 15:54:00 |
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(七不思議の話について訊いたのも、オカルト研究部の実証やら解明だかの結構日が今日だったということも、果たして偶然かそれとも何ぞかの定まりか、しかしてそれを考えても現状が何かしら変わる訳でもないために考えても致し方ないこととして今は現状から向き合うしかなく。そのために階段の踊り場の鏡前、鏡の前に立つ主の傍に控えつつも自分は少し鏡からは映らない位置で待機し、やがて鏡に映ってから薄らと透けている目の前の髪の長い女が出て来ようとする様に何か主に害する前に対応出来るように鉄扇を構えて。白い服を着たその女は些か透けていることと足下が見えないこと、それから鏡の中から出て来たということからして普通の人間であるはずがなく、じっと距離や反応を油断なく伺っているとあともう少しで完全に女が鏡から出て来ようとしたその時、長い髪に隠れた女が些か伏せがちになっていた顔を上げるとその髪の毛も動いて土気色の肌とともに落ち窪んで光のない目が現われて。その目は目の前の主を言葉なくじっと数秒見つめた状態で動きを止めた後、「……タイプじゃない……解散……」とおどろおどろしくはあるものの明らかに落胆をした声音と肩を落として顔を伏せると再び目も隠れてしまいながら今度は出て来た時とは逆再生のようにゆっくりと後ろに下がって鏡へ戻っていこうとし。もちろん女の声はこちらにも聞こえて来て、その一部始終を眺めていると一応害は与えられなかったものの、このままでは逃げるというより何か色々と残念な去り方をされていてこれはどうしたものかと鉄扇を口許にあてて少し目を丸くしてそっと視線を主の方へ遣り)
……あらあら……えぇと、晴坊や、振られちゃったわね……?
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