匿名さん 2022-07-06 21:24:24 |
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( 扉を開く音に続いて姿を現したのは、見知った上司だった。自身にとって憧れの存在であり、非の打ち所のない完璧な彼。しかし、彼は助けにきてくれたわけではないようだ。手錠に足枷で身動きが取れない自身を見ても、驚いたり心配したりしてくれるどころか、今までに見たことがない程の笑みを浮かべている。きっと彼がこんなことをした張本人なのだと察してしまえば、恐怖が沸き上がってきた。ミステリアスで格好いいと女子社員に騒がれている、仕事のできる上司。その人と今の目の前の彼は別人のようにすら見えて、何も考えられなくなった。身を捩っても何ら変わらない。自力で拘束を解いて抜け出すことはできないようだ。取り敢えず彼へと挨拶を返した後、控えめに尋ねてみることに。実際は昨日が金曜日、つまり今日は休日。出勤日でもないために理由としては成り立っておらず。 )
……椎名さん、おはようございます。これ、どういうことですか?これじゃあ会社に行けませんし、外して頂けると助かるんですが……
( / 承知致しました。特にわかりづらい点などございませんでしたので、そのまま続けさせて頂きました。此方こそ、これから宜しくお願いします。 )
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