鳴上 悠 2022-07-06 12:59:58 |
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…あ。
(そういえば彼の部屋に招かれたという珍しさからすっかり連絡をすることを忘れていた。
小さく声を漏らし携帯を確認すれば幾つもの不在着信。
このご時世、朝起きたら居なかったなど心配でしかない。
彼が電話をかけるのを心配するように見つめていると案の定こちらまで聞こえる怒鳴り声。
申し訳なさはあるが、彼の話す内容だけでもどんな会話なのか容易に想像がついて思わず笑ってしまった。
いつもの足立さんだ。
そう思いながらすっかり傍観者としてその様子を見つめていたが不意に携帯差し出されると一瞬キョトンとするも素直に受け取り耳に当て)
菜々子?うん、俺だ。
心配させてごめんな、今足立さんの家にお泊まりしてて。
…うん。じゃあ今日はお詫びに昼ご飯、菜々子が好きな物を作ろう。何が食べたい?
分かった。もうちょっとしたらオムライスの材料買って帰るから一緒に食べよう。じゃあ1回おじさんにも代わってくれるか?
…すみません、連絡するの忘れてました。…ええ、足立さんの家にお邪魔になってて。
(従姉妹の拗ねたようなそれでいて心配した声に、申し訳なく言葉を返す。だがお昼ご飯の約束をすれば途端嬉しそうな声に変わる可愛らしい様子に安心したような一際柔らかな笑みに自然となって通話を続けた。
そのまま堂島さんに代わって貰えば連絡しなかったことを真摯に謝罪した。彼との会話である程度怒りは冷めたのか小言程度で済んだが彼との仲について聞かれると一瞬目線を彼の方に向け)
仲良くして貰ってますよ、話も合いますし。
今一緒に朝食食べてるのでこれが終わったら買い物して帰ります。
…はい。じゃあ代わりますね
(そう告げれば彼に携帯差し出して)
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