狐の面 2022-06-16 12:41:30 |
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…………やっと午前のお稽古が終わった…。
えっと…これからの予定は、ご飯食べて…学校で学ぶ勉強、その後にお琴のお稽古。
………お稽古ばっかり。早く稽古が無くなる日が来れば良いなぁ…。
(朝食を食べ終わり、自分の教育係になった例の女性の後について部屋を移動すれば、この屋敷の造りがそう思わせるのか部屋の入口はどれも同じでまるで狐に化かされているかのように同じ道を歩いているのではないかと錯覚する程、似たような景色と部屋の入口を盗み見ると、ただでさえ広い御屋敷なのにこうも同じような景色ばかりで部屋の前に○○の間みたいな形でこの部屋が何の部屋なのかの表記も無い以上覚えるしかないが、少しの恐怖感も覚える。本当なら前を歩く女性の着物を握って恐怖感を和らげたいが、この人は自分の教育係であって母親では無い。服を握ればはしたない等で怒られるのは目に見えているため恐怖感を抑えようとグッと手を握って我慢する。そして部屋へと付けば、着物は朝に着替えた物をそのままで舞のお稽古が始まり、お手本として先に舞う彼女の動きの一挙一動を目に焼き付けんと見つめ、舞ってみるが腕の上げる高さが違うと扇子で手を叩かれ、動きは合っていても着物の裾を踏んでよろければきちんと舞えばそんな風にはならないと厳しい叱責を受ける。そんな事を数時間休憩も入れつつもしていれば、自然と息も上がり汗もかく。数時間後やっと納得のいく舞で今日のノルマ分の踊りの部分まで終えた事で舞のお稽古は終わったが、さっさと部屋を出る教育係の女の人を見送って赤くなった手の甲や足を見れば小さな声で「痛い……。」と呟き、赤い手足を見ていればその景色が水の中に入ったように歪み始めた為急いで顔を上げれば零れかけた涙をゴシゴシと手の甲で強引に拭うと、立ち上がって部屋を出て縁側から見える太陽の位置を確認すれば、太陽は屋敷の真上近くにあり、その事からもうお昼の時間とやっと気付けば上記をポツリと零して。こんな家に引き取られなければと悲観しても現実は変わらない。それなら稽古が一日でも早く無くなる日が来るように反復練習をして、稽古の物全てを習得する他無いだろう。一体いつになるのかなとため息が零れるが、頭を1つ振れば手を使って午後の予定を指折り確認すれば、稽古開始初日とは思えない……と言うか、同い年の子でもここまで稽古、マナー、座学と言った教養も含めて勉強させられている子は居ないだろうなと思いながら、朝ごはんを食べた間まで人に聞きながら何とか戻って来ると、縁側にちょこんと座り念の為縁側から室内へ向けて自分が来たことと入室する事を一声掛ければ、障子に手をかけてスッと音をさせないように気をつけながら障子を開けて室内へと視線をやり)
(/ ありがとうございます。
こちらもモブキャラを出して御言様に絡んだり、菖蒲を疎ましく思う人が居たり、かと思えば歓迎する人も居たりと様々な感情や思考の違い等を描写して、濃密なやり取りになればと思っております。後ほどこちらからもモブキャラを出させて頂きますね。
これからもよろしくお願い致します。)
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