狐の面 2022-06-16 12:41:30 |
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(縁側の方の開け放たれた襖、その向こうに広がる庭の情景に目元を細めつつ何度目か紫煙を燻らせた所で先に来た使用人にそろそろ到着するとの旨を伝えられては垂れていた耳が思わずピンッと上がる。嬉しそうに揺れる尾はさておき起き上がれば煙管を渡して下げさせ、丁寧な動作で開いた襖の向こうで佇む相手の姿に目元を細めて。淡い色合いの着物、梳いた黒髪は艶を増してこっくりとした瞳ととても相性が良く満足気に頷きつつも向かい側の方で腰を下ろし、興味があるのかまじまじと料理を見つめる相手に次から次へと料理が運ばれ食事の時間は使用人は部屋の外で待機するのが決まり、軽く手を振るうと頭を下げた後に部屋から出ていき襖が閉まるのを見計らっては胡座をかいて座り直しポンポン、と軽く自身の膝を叩いて)
ほれ、ここにお座り。もっとよくお前の顔を見せておくれ。
(テーブル1枚挟んだ如き、無駄に良い目なんて正直相手の顔は良く見えているし離れていても問題はないが年の差がある過ぎるせいかそれとも初代を除いて今までに1番と気に入っているからなのか、楽しそうに目元を細めると今度は両手を広げて来てくれるだろうかと少し待って)
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