狐の面 2022-06-16 12:41:30 |
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(朝露が朝日に照らされる前の事、まだ霧の煙る肌寒い朝は竹林の笹を揺らす葉の音が静かに響き渡り心地が良い。現代においては珍しくも古き良き大きな日本家屋の奥、無駄に広い畳の部屋、御簾の向こうで布団から起き上がる影がひとつ。ひとつ欠伸を零すと鋭い犬歯が覗く。着崩した寝巻き用の和服を軽く直しながら起き上がればすたすたと素足のまま縁側へ。腰の下と頭の上に生えた白い耳と2本の尾がこの世の理では到底理解出来ぬものと告げている。まだ寒い朝方、庭を眺めてはそのまま外へと出ていき、足の裏に感じる冷たい葉や土の感触がとても心地良い。揺らりゆらりと尾を揺らしながら無駄に広い庭を散策し、池にいる鯉を見下ろしては落ちた葉で揺れる水面の美しさに目元を細め。庭を横切り、そのまま門へと向かえば木の門は固く閉ざされているものの、簡単に開けることは可能で、開け放てばそのまま敷地の外へ行き囲むように広がる竹林の中へ。さらさらと音色の良い音に耳をすませつつ散歩をしていればどれくらいの時間が経っただろうか、遠くより香る匂い、慌ただしく動く足音にやれやれと腕を組むと家の方へと戻り。門を潜った所で世話人の女が何人も慌てた様子で飛び出して来るのを見ては支度やらなんやらと忙しいのだと告げられ、そう言えばなんて頭の隅で思い出しては僅かに口の端を持ち上げて)
私の“嫁”が来る日か─
/ 僭越ながら初対面の朝の場面から初めてみました。ざっと次のロルで場面を進めて頂いても構いませんし、菖蒲ちゃんの方も急に来客で引き取られ、諸々と着飾り等をされている場面でも構いません。
お好きに練って頂いて大丈夫ですので、お手隙の際にポチポチして頂ければなと。
それでは改めまして宜しくお願い致します。
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