サクラ、咲く。（　1対1　）

御前のだったら何でも美味いだろうなきっと。

（　1度も食べた事は無い彼の手料理を想像で思い浮かべ乍、見詰めて伝えて。そもそも誰かが俺自身に作る手料理を食べる事自体が記憶に無く、だからこそ好きな奴からの料理がとても楽しみであり。「そういうレンタルが有るんだな、俺と御前の分レンタルしよう。…絶対似合うわ御前。」スマホで恥ずかしそうに口元を隠す姿を内心可愛いと思い乍、浴衣姿を想像し真面目な顔で頷き似合うと告げて。「隙が有るなら奪いてェとは思うけどな、御前が俺を好いてないならそういう行動も何も意味が無い。…御前と恋人の仲を壊そうとは思ってねェから安心しろ。言うなら俺は御前の味方だ。」と今1人になったらきっと俺は自棄酒でもするくらいにはグサグサと来ているが、彼の幸せを願っている為少しでも幸せなら俺は見守りたい。なんて思いながら彼へと目をやり口角を上げてみせて。　）