匿名さん 2022-05-22 01:20:09 |
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えっ…あ…う、うんっ……!
(訳も分からずにボーッと佇んでいればふと少女に声を掛けられ、この場にそぐわないやけに冷静なその声色にも戸惑いは増すばかりで、返答にもならないような裏返った声を返すので精一杯だった。たった今目撃した信じられないような光景も非常に気になる所だが、自身が狼狽えている間にもテキパキと動き回るこの少女は一体──?普段から大人びている子だと思ってはいたが、こんな魔法のような出来事を目の当たりにしても何の驚きも見せず手馴れた様子で対処していくその姿に圧倒され、結局目をぱちくりさせながら見守る事しか出来なかった。自身よりもよっぽど小さな小学生の女の子がこんなにも的確な行動を取っているというのに、自身はといえば何も出来ずに立ち尽くすばかり。先程のショックと大切な幼馴染みの一大事に何の力にもなれない悔しさで胸がいっぱいになり、また泣いてしまいそうになるのをぐっと堪える。こんなに小さな女の子がちゃんとしているのだから、自分もしっかりしなければ。
とはいえ身体が縮んでしまった人間に対する治療法など当然知る由もなく、常識で考えれば有り得ないようなこの症状を見る限り、怪我の件を加味してもどう考えても救急車や警察を呼んだ方が良さそうなのだが…頑なに拒んでいた幼馴染みの様子や少女の指示の中にそれが含まれていない事からも何か並々ならぬ事情があるのだろうと察し、野暮な質問はしない事に。少女の指示を受けながら、ほとんど何もしていないに等しいのだがとにかく必死に治療を手伝い、出来る限りの処置を終えた所でベッドに寝かされている彼の顔を不安げに覗き込んで)
コ、コナン君…!?ウソ……!
(そこでようやく、今更ながらに目の前で気を失っている人物が自身のよく知る男の子である事に気が付き、さらに目を丸くする。呆気に取られていたせいで今の今まで縮んでしまった彼の顔をまともに見る余裕などなかったし、ただでさえ目を疑うような光景に混乱しっぱなしだった状況で、新一が縮んでしまった事とコナン君が消えてしまった事が脳内で冷静に繋がるはずもなかった。分かったようで分からないこの状況に疑問は募るばかりだが、とにかく今は新一…コナン君?の無事を祈るのみ。彼が目を覚ますまで、片時も離れずにずっとベッドの側で待ち続けて)
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