匿名さん 2022-05-22 01:20:09 |
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っ…!……やっぱり、何かおかしい…
──お父さん、ごめんっ!
(メールの内容以外、彼の態度に不審な点など何処にもなかったはず。それなのに一人取り残されて先程の彼の様子を思い出すと、なぜか嫌な予感がした。この感じ、どこかで──その正体に気が付いた瞬間、ハッと目を見開き身震いする。それは、かつて幼馴染みと出掛けた先の遊園地で味わった感覚とよく似ていた…つまり自身はまた、去っていく男の子の後ろ姿を幼馴染みと重ねてしまっていたのだ。まさか、そんなはずはないのに。
過去に二人が同一人物なのではないかと疑ってしまった事は何度もあるが、それはあくまで過去の話。その度にそんな事は有り得ないと思い知らされてきたし、二人が一緒にいる所もこの目で目撃している。その後も度々二人を重ねて見てしまう事はあったが、二人とも推理好きだったりサッカー好きだったりと何かと共通点が多い故にお互い面影があるのだろう…最近はその程度にしか思っていなかった。それでも、新一と別れる時に感じたものと同じ嫌な予感をコナン君に対して感じてしまったのは事実。妙なメールを博士に送ろうとしていた事といい、絶対に何かがある…コナン君も新一同様、厄介な難事件に首を突っ込む気なのかもしれない。それに、やはり哀ちゃんの事も心配だ。
“コナン君…!” 心の中で名前を呼ぶと同時に、身体が勝手に動いていた。急いで戸棚からカップ麺を取り出して父への書き置きと共にテーブルの上に並べると、未完成のカレーを放置したままバン!と大きな音を立ててドアを開けて家を飛び出し、数分前に出て行った彼を駆け足で追う。小学生にしてはかなり鋭い彼に後をつけていることがバレてしまわないかという不安はあるが、行き先が分かっているのだから探偵でも何でもない素人の自身であっても、適度な距離を保ちつつ見失わずにこっそりと着いて行く事くらいは出来るのではないだろうか)
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