匿名さん 2022-05-22 01:20:09 |
通報 |
…蘭、姉ちゃん?
(彼女の手から抜け落ちたエプロンを見て、彼女の手中の携帯が何か関係しているのだろうか。本来普段通りのしっかり者の彼女なら床に落ちたエプロンに気付かない所か、落とす訳も無いだろうに。余程の悩み事なのだろうか、そんな不安に駆られ彼女を案じて少し離れてはいるが下から顔色を伺う様に見上げて。
すると若干の違和感は覚えつつも、笑顔を見せる彼女の姿に少しばかり安堵を覚え釣られるように笑みを浮かべれば)
ごめんね?折角作ってくれたのに──。
……蘭姉ちゃんのカレー、僕大好きだからおじさんに全部食べない様に伝えてね!──それじゃ、いってきます!
(もし悩み事があるなら、灰原が誘拐された事を伝えたら余計な心配を増やすだけで無く一緒に探す、なんて言い出すかもしれない。そんな事態になれば、遭わなくて良い危険に巻き込んでしまう。ただでさえ、彼女や周りの人間に危害が及ばぬ様に自分の正体を明かしていない訳で。
黒の組織が関わっている以上、明日…いやいつ帰って来れるかも分からない。ましてどんな危険が待ち受けているかも──。明日帰ってくるとは明確に約束はせず、妙な間を空けはするも極めていつも通りの子供らしい振る舞いと笑顔を見せ、その中にも何処か覚悟を決めた様な凛とした一面を覗かせ、まるで自分の瞳に彼女の姿を焼き付ける様にほんの数秒ではあるものの彼女を見つめ、決意した様に背を向けドアノブに手を掛け一言。
冷たい金属音を立てドアを開ければ外に出ると、急ぐ足音と共に階段を降り携帯を取り出せば、これから向かう家の家主へと電話を掛けながら歩き始めて)
トピック検索 |