名無しさん 2022-05-05 16:24:15 |
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あれー? 俺マジでどこにやったんだ……カバンの奥にさすがにあるよな……?
(そうぶつぶつと呟きながらひたすらカバンの奥をノールックでゴソゴソと弄り回す。そんなことをしていると、カツンカツンと誰かが歩いてくる音。一瞬動きを止めるも、仲のいい人なんて一人を除いていないしなんでもいいやとまたゴソゴソと漁り始めたあたり。自分の名前を呼ぶ、それも聞き馴染みのある声が聞こえてくる。
振り返ると……そこには、そのたった一人の友達である安田汀花という女の子。)
あーっ、鍵見つかんなくてさ。んーっ
(そう言いながらしゃがんで鍵を探すその様子はお淑やかさの欠片もないまるで男の子のような仕草。まあ、元々男だから当たり前といえば当たり前なのだが。
少し焦っているような雰囲気を出しながら、話しつつも相変わらずゴソゴソ。するとすぐに「あっ」と声を出しながら腕をカバンの中から引っこ抜く。その指先にはストラップなど何も着いていない家の鍵らしきもの。)
あった! ごめんごめん、大丈夫だった。
(そう言いながら、目の前の扉……汀花の部屋のすぐ隣の扉の錠に鍵を差し込んだところで、ふと動きを止めて。
隣の部屋を、汀花の前にある扉を指さして)
……もしかして、汀花の家、そこ?
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