匿名さん 2022-05-04 19:01:27 |
通報 |
これは……。
( おっと。夏月さんのバイト先であるケーキ屋さんの割引券だ。彼女からは今初めて言われた風に……いや実際に彼女の口から聞くのは初めてなのだが、とにかくケーキ屋さんの紹介を受けた。
聞かなくても知っていたし、もう数日以内には偶然を装って伺うつもりだったのだけれど。
まあ少し予定は狂ったけど、これはこれでいいだろう。少なくとも彼女の中で、僕はバイト先に客として呼んでもいいと思ってもらえるくらいには信用を得ているという裏返しでもあるのだから。)
ケーキ……あ、昨日の袋のところですね。嬉しいな、ちょうど僕も気になっていて、近々行きたいなと思っていたんですよ。
実は僕、甘いものに目がなくて。
( そんなことを言いながら、ありがとうございますとその割引券はしっかりと丁寧に受け取る。
そしてそれを嬉しそうに見つめ。
彼女からは、ちょうどケーキ屋さんの割引券を貰って喜ぶケーキ好きの男子大学生に見えているだろう。というより、普通の人はそう見るはずだ。
だが、秀也の考えていることはと言うと。
この割引券、夏月さんに会いに行けるチケットのようだ。
なんて、にんまりと見つめていた。)
トピック検索 |