絶 対 B L 回 避 〆

…ああ、うん。ありがとう。

（　ソースたこ焼きの5個目を頬張っている頃、何やら焦りの表情を浮かべ綾人のクラスメートが駆け寄って来た。差し出すその手には焼きそばの入ったビニール袋。元から言う気など無いが、口止め料という事なら有難く受け取っておこう。こくりと頷き返事をすれば片手を伸ばし、袋の取っ手を掴む。…さて如何したものか。実弟に片想い中の友人と二人きり、正直かなり気まずい。かと言って話したい事がある訳でもなく──状況的に其処らの他人を巻き込むのも難しそうだ。こんな時の対処法がある。ズバリ、“ 無言を決め込む ” 。何の解決にもならないと思われそうだが、考えてみて欲しい。偶々外出先で出逢った友人の兄(初対面)と無言で過ごせるか？俺なら間違いなく帰る。そして黙々と6個目のたこ焼きを口に放り込んだ　）