匿名犯罪者 2022-04-11 23:45:27 |
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( / 細かなお気遣いありがとうございます…!では、入れてみたい展開が思いついたら改めてご相談させていただいてもよろしいでしょうか?いくつかアイデアはあるのですが、まだ漠然としていて固まっておらず…。形になってきたら、ご提案させていただきたいと思います!背後様も、良い案やアイデアを思いつかれましたら是非仰ってくださいませ!)
わたしに、会いたくて──?
( 彼が沈黙したその時、わたしはまたおかしなことを言ってしまったのかしら?と思った。精神科の医師は、きっと彼なりの鬱憤晴らしなのか、本来患者に対して音読すべきではないカルテをわざと、ゆっくりと言い聞かせるように読み上げることがあって。医師曰く、少女の話は年齢に見合わず幼稚で要領を得ないことが多いのだとか。指摘に対して心が揺らいだことはなかったが、両親のお客様にもそんな印象を与えてしまったのなら、そしてその事実を知られてしまったのならまたひどく罵られるに違いないと、諦めを含んだ微かな怯えが心に滲んだ。そのため、彼が立ち上がった時に親の幻影が重なって、おかしな子だと嗤って殴られるのではないかという懸念に身体を強ばらせてしまった。しかし彼はただ隣に腰掛けてきただけ、その所作は流れるように自然で、彼女の緊張を刺激するようなものではなく。手を伸ばせば簡単に少女に届くだろうが、そんな素振りも見られない。安堵までは及ばないが、少女の心境をニュートラルに戻すには十分な優しい距離の詰め方だった。そして、両親の機嫌が良い時にしか聞くことのないような、穏やかな語調で問いかけてきたものだから、その言葉が想定外であったことも相俟ってほんの少し瞳を丸く見開いて。じっと、彼の瞳を見つめながら、脳内に散らばる言葉を摘み取るようにたどたどしく答える。その間、特に己を恥晒しと自ら述べる際には顕著に、首周りの青痣に右手の指を這わせ、なぞるように摩って。さらに言葉を続けようとするも唐突に呼び名に困ったのか客人の名前を尋ねて。)
わたしに会いに来る人は、お医者様しかいないからわからないわ。でも、あなた様がお客様──お父様とお母様の大切な方なら、きっとわたしみたいな”ローレンス家の恥晒し”がいると知られたことに、お怒りになると思うの。あなた様は──ごめんなさい、お名前をお伺いしても?
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