オペラ-罅隙- ／ 〆

(経験不足で下手なのはある程度覚悟していたが、直接言われると胸が少し痛み。“お嬢様”と連呼され本名で呼ばれると性別を強く意識してしまい、複雑な心境で。単純で負けず嫌いな櫻子は胸中複雑だが、挑発と煽りに対して対抗心に火がついたのか、繋いでいた手を離し。ベルトへ誘導されたのならそのまま利用してしまおうとカチャ、と音を響かせ外して。其れから明人の肩を押して寝台へと押し倒し組み敷くと、隙を与えず素早い動きで両手を頭上へまとめ、外されたそのベルトで両手を縛り手の動きを封じてしまい。羞恥から頬を紅くさせる初な顔から一変、妖艶な顔で舌なめずりして見せ。明人へ対抗するように挑発的な表情で見下ろしながら「その下手くそな“お嬢様”から攻められたら悔しいか？」最初は左鎖骨を甘噛みしていたが、噛みついて強い刺激へ変化させ。シャツの釦を数個外すと白くて瑞々しい柔肌が少し顕になり、次は右鎖骨へ強く吸い付き。櫻子は明人からされた事をそっくりそのまま真似るようにして、右鎖骨へくっきり紅い華を数個咲かせ。鎖骨から首筋へ滑らせる様にねっとり舌を這わせ、態と響かせるようにチュッ、と強めに首筋にも吸い付き。上半身を焦らすようにたっぷり攻め、先程とは違って遠慮がないのか噛み付くように強い力で唇押し付け、無理矢理こじ開けさせると生暖かい舌を咥内で暴れさせ。その勢いので舌を絡ませながら焦らすように、シャツの上から指の腹を使いゆっくりとした動作で上半身を更に刺激させ。)


……あき、ひと…ッ！

(たっぷりと焦らしながら明人の躰全体堪能すると行為に不慣れで自信がないが、櫻子なりに明人の敏感になっているだろう躯へ全身使って快楽を与えて。前回は無理矢理であまり覚えていなかったが今回は違い、櫻子主体で攻め立てるように躯を張って行為に集中すると、快楽に溺れてしまうような予感がして。明人の名を愛おしいと感じさせる声色で叫びながらフィニッシュを迎えた後、隣へぐったりと倒れ込み。残っている力で明人の腕を縛っているベルトを外して解放させ。動きも含めて行為に不慣れな櫻子は体力を全て使い果たしてしまったのか、意識はそのまま深い深い闇の底へ。)