匿名さん 2022-03-14 00:31:01 |
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……つ、疲れた。教官の奴、休暇明けだからって過酷なメニューでみっちり扱きやがって!
(すっかり暮れなずんだ外の景色を自席からぼんやりと眺めながら、愚痴をこぼす。櫻子しかいないがらんどうの空間に声は響き、カナカナと蜩の鳴き声に夏の終わりを感じさせる。今日は怒濤の一日だったと思える日になった。中庭から教室へ戻る頃には明人雰囲気が柔らかくなった様に思えて喜ぶも、首筋への刺激は予想外だったのか思い出すと無意識に首筋へ触れており。首筋への甘いあの痺れは嫌いではなかったのか、耳朶まで紅潮させながら「そういえばあの時、首元まで赤かったな。……明人の珍しい姿が見られて頑張った甲斐があったかも。」なんて考えていたら胸がきゅっと痛み、その不思議な感覚の理由が分からず首を傾げ。午後は教官から過酷なメニュー続きでみっちりと扱かれ、クタクタで動けないのか窓の外を眺めながら机に突っ伏し。体術の訓練でやけに視線を感じた記憶が呼び起こされ、其れが首筋へ集中していた気がすると思い出され。原因はアレに違いないと確定させるも、その原因を生み出したのは自身なので猛省し。明人の顔を見たら絶対に思い出して気まずくなると悩むが、同室なので逃れられないと腹を括り。)
明人は……俺のことが大嫌い。当たり前だよな。俺は裏切り者の卑しい女なんだから。
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