匿名さん 2022-03-14 00:31:01 |
通報 |
……椿様。今から話す内容に嘘偽りはありませんが、
私の話を信じるか信じないかは貴女に委ねます。少し長くなりますので座って話しますね。
(婚約者なら櫻子の存在など気にすることはないだろうに。椿はどうして櫻子に対してここまで執着するのか。彼女へ全て打ち明けたら楽になるのだが、櫻子は明人の立場を考え頑なに話そうとはせず。隠し事をしていて素直に話さないから椿は櫻子を軽蔑しているのか。明人と櫻子の関係は潔白で後ろめたさはないのだがどうやって潔白を証明すべきか悩み。全て話すのは今からでも遅くないはずだが、婚約者の椿に全て打ち明けたら明人はきっと彼女から咎められるだろう。櫻子は未だに自身のことよりも明人を庇う事しか考えておらず、どうしたら平和的解決ができるか悩んだ末に出した答えは椿へ全て打ち明けるという選択肢を選び、着席促してから椅子へ座り、先ずはウイッグを外し打ち明けるには素の口調の方が説明しやすいのか口調を変えて。)
やっぱり素の方が楽だな。単刀直入に言うと俺は性別を偽って士官学校に入学。そこで明人と出会って親友になる。俺が性別を偽っていた事を黙っていたから、本当の性別を知った明人は俺から裏切られたと思わわれても仕方がなく。その日から明人とはギクシャクした関係だから、椿様が想像しているような関係ではないよ。
(明人と出会ってから現在までを振り返りながら説明していき、性別を気付かれたあの時の気持ちが蘇ると明人と似ている婚約者の椿から軽蔑されているのもあって気持ちは落ち着かず「明人は俺の性別を知っていながら今まで誰にも言わないでいてくれた。そんな明人が幼馴染だからといって椿様に話すわけがないと思い、それがずっと引っかかってた。」明人の性格を知っているからこそ椿の前回の発言に違和感を感じていたことを打ち明けて。椿へ全て打ち明けたところで櫻子に対するイメージはマイナスであるだろうから、話を聞いてどう判断するのか緊張した面持ちで見遣り。)
兄が三人いて家督を継いだ長兄の汐兄さまの夢を叶えるために俺は士官学校へ。汐兄さまが大好きだから、性別を偽ってでも行きたかった場所。俺と明人は級友であるが、恋仲とか男女の関係ではないぞ。今日初めて椿様が明人の婚約者だと知ったくらいだからな。最初から素直に言えば良かったのだが、婚約者と聞いて驚きすぐに言い出せず、黙っていてごめん。
(士官学校へ入学した経緯を掻い摘んで説明したり、明人との関係の説明も忘れずに話すと婚約者である椿の存在は聞かされておらず今日初めて知ったと誤解なくきちんとそこも説明を加えて。最後は深々と一分ほど頭を下げ、顔を上げると素顔の今は胸の痞えが下りて少しだけ楽になったが椿と親友になりたいという願いは諦めきれずもう一度めげずに挑戦しようと恐る恐る切り出して。)
素顔の俺は父上に淑女とはと毎日説教される程女らしくなくてこんな奴だけど、椿様と女友達になりたい。というのはやっぱり都合よすぎるよな。…椿様から嫌われているし。
トピック検索 |