匿名さん 2022-03-14 00:31:01 |
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忘れてくれとは愈々薄情だな。俺をあんなに滅茶苦茶にしておいて……
( 気持ちよさそうに寝ていたところ悪いが、昨晩あのまま寝てしまったから櫻子も体を清めたいだろうと、まだ他の生徒は寝静まっているであろう時間に起こした次第で。真っ赤になる櫻子に心外そうに目を丸くし、すぐ切なそうに瞼をふせると揶揄うつもりで婀娜っぽく赤い跡に指を這わせるが、櫻子の表情が真剣な心配を写せば明るく笑い飛ばして。 )
残念ながら昨晩からちっとも痛くはないな。
……お前は知らないようだが、縄は割と馴染みのある趣味だぞ。お前にそんな癖があるとは知らなかったが。
( 昨晩抵抗せずに受け入れた手首の跡は、見た目こそ派手だが殆ど痛みはなく。握ったり開いたりして見せる手首の艶めかしさと、櫻子を安心させるための爽やかな笑顔のギャップがちぐはぐな印象で。この世の終わりかのような絶望の表情を浮かべる櫻子を励ますためとはいえ、そっと耳元に顔を寄せ囁いた意地悪は確信犯で、一応櫻子の頼みを聞いて紳士的にシャツを羽織りながらも楽しそうに吹き出して。あれも演技だと言われれば最早拍手する他ないが、昨晩の無垢とは程遠い櫻子の表情を思い出せば、自分だけが求めているわけではないのかもしれないと、それを嬉しく感じるのがどの様な結論に辿り着くのかはまだ自分の気持ちに気付かぬふりをして、殆ど休暇前の明るさで櫻子に接していて。 )
風呂、行くだろう?
それとも俺が運んでやろうか。
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