μ 2022-03-04 21:32:27 ID:09beb1e04 |
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【 大陸南西部・農村ガルム / ギリオンの仮屋 】
>61 ライカ
彼女の尻尾はテーブルの死角に隠れていたが、少なからずの緊張感を持ってこの場に臨んだであろうことは空気で伝わる。
一度、目を閉じて短く深呼吸して再度目を開きライカを見つめ返し
「親衛隊で欠員が出た。……いい加減、合流せねばならん」
ムスタファの親衛隊へ勧誘を受けていることは、2年前既に彼女に伝えている。
この地へ引き留められている最中も、何度も郵便屋が催促の手紙を送ってきていたがそれに応えず2年もここに留まったが、状況が変わったのだ。
「俺は1時間後にはここを発つ。お前はどうする?」
丸太のような太い腕を組み、背凭れを砕かない程度に椅子へ体重を預けながら彼女の今後の方針を問うて。
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