匿名さん 2022-02-27 12:39:30 |
通報 |
[ オーエン ]
( 砂漠に落ちた一滴の雫のように、彼の負の感情にまみれた悲鳴でも聞ければ退屈に乾いたこの胸も少しは潤うかもしれない。身勝手にもそう考え期待していただけに、顔を強ばらせただけの存外あっけない反応には落胆を禁じ得ず、色違いの瞳を退屈そうに眇めて。こんなことなら背後から急に話しかけてやれば良かった、とか部屋の照明を落としてやれば良かったとか、こと嫌がらせの事となるとよく回る頭が企てた次なる計画はどこぞの盗賊の頭ではないが、クッキーの強奪。指をかわした皿は操り手の歪んだ性格を表すように相手を中点として弧を描き、挑発した後そのまま部屋の出入り口、つまりは自分の手のひらの上に静かに着地し。肌に馴染んだ冷たく滑らかな磁器の上に乗ったきつね色のクッキーは温かく、出来立てであることが伺えた。思わず瞳を弓形に溶かしつつ己の存在を示すようにカツンと1回、踵を鳴らしたのならあえてお菓子については触れず口先だけは穏やかに言葉を紡ぎ。 )
──やあ、こんにちは。甘い匂いがしたから来てみたけど賢者様だったんだ。
[ ネロ・ターナー ]
( のどかな昼下がり。今日は天気が良いので世界各国の珍しい食材が豊富に売っていると聞き、以前から気になっていた街に繰り出してみることに。買い出しの相棒は同じ東の魔法使いであるシノ、食後まったりしていた彼に声を掛けてみたら快く買い出し係を引き受けてくれたのだ。首都から離れているとはいえ交易が盛んに行われている国とあって街の人口密度は高く大変な賑わいに包まれていた。法典に縛られた東の国では滅多にお目にかかれない全方位から響く客引きと多くの人の声に気質上、やや疲弊しつつもなんとか目的の店に辿り着くことができ。買い物を済ませ店主の女性が品物を梱包してくれているのを待つ間ふと、シノの姿が無いことに気付き。そう広くはない店内だが目で探してしまうのは彼に対して少なからず情を感じているからで…と店の一角、調味料コーナーにその姿はあった。一体どの辺に魅力されたのか大きい瞳をさらに大きくして棚に張り付いている姿はおもちゃ屋さんに来た子供のようで思わず微苦笑が浮かび。「何やってんだよシノ。あんまり店のもんに触るんじゃねーぞー。」と声掛けもつい、子供を持つ親っぽくなってしまい軽く手招きし。 )
( / 絡み文ありがとうございます!特に描写したいことは無いのでオーエン&東の国ペア共々このまま続けさせて頂きますね。
背後様のご協力もあり決めたいことは一通り決められたので、とりあえず背後は一旦下がらせていただきますね。また何かありましたらいつでもお申し付けくださいませ!)
トピック検索 |