渡し守 2022-02-26 16:13:29 ID:1f2238e3b |
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うん。それに気づかずに、俺たち二人とも飛ぶことに夢中だった…っはは、なんだかおっかしい!もしかしたら脇目もふらずに飛ぶ俺たちを見て、南の妖精たちが「私を見て」って語りかけてきたのかもしれないね。俺はルチルばかり見て、ルチルは風と一緒になるのに真剣だったから拗ねていたりして!(冗談交じりに話しながら相手へ視線向ければ、存外近くにある相手の顔。下の緑々とはまた違う、太陽の光をいっぱい含んだ若葉のように生き生きとした瞳。喉が震えて言葉を発しそうになるも、逸らされれば言葉も元の喉奥へと戻り唾と一緒に飲み込んで、意識を昔に向けながら)俺が行ったところ、は、そうだなぁ。ラスティカの花嫁を探していたから、街々の移動が多かったよ。だから、こういう自然的な景色よりも人工的な景色を目にすることが多かった気がする。それこそ着飾るのは花畑じゃなくて、人間だったり、街だったり。そういえば、西の国の南の方にある街には、年に一度のお祭りの時、花びらを道に敷き詰める街があったかな。服にも花をあしらって、人も街も彩られて。
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