「...。どうしましたか」 (手にはいくつかの酒瓶の入った袋をさげている。自分たちの事務所で呑んでいる奴がいて、そいつに頼まれたものだった。どうして私が、なんて思ったけれど断る理由もない。帰り道を歩いていたところに声をかけられて、ふと立ち止まると振り返り、必要最低限の言葉で返答する。そこに居たのは、夜の街には不釣り合いなほど人の良さそうな人物だ。道案内かなにかだろうか、と予想し。)