保健室の先生 2022-02-13 22:37:37 |
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( 雪が頬の上に乗る感触とともに、少しヒリヒリとした痛みが込み上げてくる。頬を拭えば、雪だけでなく少し乾いた血が手の甲につき、傷があることに気付くのであった。
思えば先刻、自分の態度が気に入らないだの、目付きが悪いだのといつものごとくひとつ上の野蛮な輩に絡まれ、殴り合いに応じていたことを思い出す。
こんな経験ばかりしているため喧嘩は人一倍強いが、怪我を作ることも人よりも多い。そのため、いつものケガをした時には決まってあの場所へ向かうのだ。 )
…怪我した。手当してくれ。
( 保健室の扉をなんの躊躇いもなく開けば、いつもの相手の姿が見え、遠慮なく中に入るとドサッと音を立ててソファーに座り、相手に用事を手短に伝える。 )
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