保健室の先生 2022-02-13 22:37:37 |
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───はぁ。( 寒さで薄らと赤く色付いた指先を暖を取るように擦り合わせながら見慣れた保健室へ。淡いピンク色のコートをイスに掛け白衣へと着替える。普段と何も変わらない、何の変哲もない朝に安心しながらもなんの進歩もない日常に不安を感じているという矛盾な気持ちに思わず溜息が溢れる。ルーティンとも言える砂糖たっぷりの珈琲を片手に、定位置へと腰掛ける。ちらほらと降る雪を眺めながら、話し声や足音すら聞こえない閑静な空間にぽつり、小さく溢した自身の声だけが響いた。 )
…今日も頑張ろう、わたし。
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