名家の少年 2022-01-24 14:01:50 |
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お兄さん、早く帰ってこないかなぁ。
( 既に日が傾き始めている黄昏時、窓から見える景色は冷熱入り交じるオレンジ色に染っており刻々と夜が迫ってきていた。そんな中、椅子に浅く腰掛けて本を読む金髪の少年は数分ごとに窓と時計に目をやりながら、今か今かと己のメシアと呼称しても過言ではない彼の帰りを待っている。今は隠蔽魔法にて隠れている傷、過去の忌まわしき名残、あの暗黒の日々から救い出してくれた彼の行いを世間では"誘拐"と呼ぶようだが拐われた当人にとっては救い以外の何物でもなく。歪な関係性だがようやく安らぐことのできる時間を得ることができた。しかし大好きな彼には仕事がある、仕事以外にも少年との生活を維持し続けるためには外に出なければならない。街中は少年を捜す自警団が彷徨いているのでおいそれと出ることはできず、こうして彼の家で待ち続けるのみ。もどかしいが嫌いではないのは出迎えるのが好きだから。今は閉ざされているその扉が開いてただいまの声が聞こえるその瞬間を心待ちにして微笑み )
(/ ありがとうございます!ではでは早速先レス置かせていただきますね!)
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