従者 2022-01-24 11:58:50 |
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>ジュリエット
……ああ。…まだ俺に__その瞳に映る資格があるのなら。
(ふいと刃に力を込めてしまえば真白な細首はいとも容易く鮮血に濡れ、愛しい体温が零れ落ちてゆくのだろう。命の際に瀕した状況でも取り乱すことなく静かに佇む彼女は高潔で、実行に移す本心は無かったにせよ脅迫に気を揺らがせ一旦は冷武器を握った己がますます情けなく思われて。彼女を殺め血濡れた手で、一人幸せに筆を握るつもりなんてなかった。それでも自分の中に抱えきれず、芸術を捨てる決断も出来ないまま彼女を巻き込み時間稼ぎをしている事実。ゆっくりと短刀を下ろしつつ掠れ声で短くだけ返答し、愛想を尽かされても仕方がないと半ば投げやりに目を伏せて)
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